バレンタイン
バレンタイン番外編です
今日はバレンタイン。
道尾と道隆は教室の中で話していた。
「なぁ道尾。お前今年何個もらえると思う?」
その言葉に対してため息をつきながら答える
「器穂からしかもらえねぇと思う。お前は?」
道隆もため息をつきながら答える。
「茶道部の部長がくれるけどあの人毎年部員全員に配ってるって言うし・・・・・・」
「メガネちゃんからは?」
「もらえないと思うよ」
そんな感じで話していると廊下の方から声が聞こえてきた。
二人が廊下へ視線を向けるとそこには女子がたくさんいた。
そこにいる女子の視線の先には学校で大人気の男子生徒がいた。
そいつはナルシストで男子生徒をいつも見下している嫌な感じの生徒である。
「・・・なぁ道尾?」
「なんだ?」
「あれ見てるとイライラするんだけど・・・」
「見るな見るな。気分直しに日立の様子でも見に行くか?あいつ絶対 チョコ一つももらえてねぇ ぞ。」
「よっしゃ!行くか!」
そう言って二人は日立の教室へと向かった。
「着いたか」
着くと二人は日立の机を見た。
すると予想外の景色があった。
そこには机が表面が見えなくなるほどの大量のチョコが置いてあった。
「嘘だ!こんなの嘘だ!あの日立がこんなにチョコをもらえるだなんて!」
「道尾!俺はもう限界だ!」
そう言って湯呑を出す
「燃やしてや」
「やめろぉぉぉぉ!!それはやめろ!流石にそれはやりすぎだ!」
「うおぉぉぉぉ!」
そして道隆は炎弾を放ち学校は燃え上がった。
「なんてことには注意しろよ」
「あるわけねぇだろ!日立!てかなんでお前がモテる設定なんだよ!お前どうせ倉橋からしかもらえ ねぇだろ!」
「そこはあんま気にすんな」
「てか茶道部の部長は男だし」
「だからあんま気にすんなって」
そんな感じで騒いでいるとメガネちゃんこと眼沼鏡子が入ってきた。
手にはチョコが入っているらしき袋があった。
「これ・・・道隆に・・・」
メガネちゃんは道隆にチョコを渡した。
道隆が少し固まった。
そして泣き出しそうな顔で言った。
「うぉぉぉぉ!ありがとう!」
道隆が喜んでいる時に道尾と日立はメガネちゃんに問いかける。
「えーっとメガネちゃん?道隆のだけ?」
「俺たちにはないのか?」
「私気に入った人にしかチョコをあげないから」
そう言ってどこかに行ってしまった。
捉え方によっては道隆に好意があるとも取れるが道隆には聞こえていなかった。
その後倉橋が入ってきた。
倉橋の手にもチョコがあった。
「キター!これはきっと俺だ!」
日立が叫ぶ。
「・・・・・・ふん!いいんだよ!器穂からもらえるし!それで十分なんだよ!」
「はい!これ剣崎くんのね!」
そう言って道尾はチョコを渡された。
日立は「は?」という顔で倉橋を見ている。
「日立君には後でね」
日立は呆然としていた。
「あー・・・・・・もらえるんだしいいじゃん?」
道尾は慰めの言葉をかける。
それでも呆然としていた。
時は放課後となった。
今日はバレンタインのため部活はない。
いつも部活がない日は器穂と一緒に帰っている。
(一緒に帰るしその時くれるかな)
「器穂!帰るぞ」
「わかった!」
そう言って帰りの電車に乗るために駅へと向かっていった。
その途中器穂に話しかけられた。
「ねぇ・・・・・・?道尾?」
「なんだ?」
「えーっとさ・・・・・・チョコ今年も作ってきたんだよ」
器穂はチョコを渡した。
「おぉ!サンキュー!」
「それでさ・・・・・・今年は道尾のためにすごく頑張って作ったんだよ」
「おう」
「・・・・・・道尾のためにすっごく頑張ったんだよ?」
「じゃあお返しもすごいのにしないとな」
「・・・・・・」
「ん?どした?」
器穂はうつむいていた。
「・・・・・・?ま!いっか」
「倉橋?今年はくれないのか?」
「はい!」
「おっ!さんきゅー!」
早速日立はチョコを食べ始める。
「それ毒薬入れといたから」
「うげっ!?」
「嘘よ嘘。そんなことするわけないじゃない」
倉橋はクスクス笑って言った。
「お前が言うと冗談か本当か分かんねぇんだよ。まぁサンキューな涙奈!」
「来年もちゃんと作ってくるから安心してね。光矢」
こうしてバレンタインの日は終わった。




