第7話 コワモテの人たち襲来? 俺達はどうなる?
呼び鈴が鳴って、アンナと手をつないで出たら、風格のあるおじさん1人に、いかついお兄さんたち3人、やんちゃなお姉さん1人。皆背が高い。
「よっ楓雅くん!」
「こんちは 塾長!」
アンナはたじろいて俺の後ろに隠れてしまう。
無理もない相手は右翼団体と言われる一見コワモテの人たち。隊服じゃなく私服だけど、やばい方面と紙一重かも。
「なんだよ楓雅くん、彼女出来たのかよ?随分かわいいじゃねぇか」
ってニコニコしながらアンナを呼ぼうとするけど、まだ隠れてる。そこで塾長が
「なぁ俺嫌われたみたいだから、お前頼む」
といってお姉さんに振る。
するとお姉さん腰を落としてアンナに近づき
「あなたお名前なんて言うの?」
「アンナ・・・」
とまだ少し怯えながら小声で言う。
「アンナちゃんね。私はさくら。よろしくね。そんな怖がらないでよ」
とにっこり微笑むさくらさん。
そこでお兄さんが
「そりゃお前はレディースの総長だったからこの子がビビるの当然だろ!」
「あんただって、総長だったくせに」
睨み合いバトルの結果は想像におまかせします・・・
さくらさん
「私たち今日は迷惑かけちゃうから、挨拶とお詫びに来たんだよ」
と言うと洗っただけの洗濯物が目に入ったよう。続けてお兄さんも
「段ボール置いてあるけど、中に入れようぜ」
部屋に運んでくれた。
全部開封したらクマのぬいぐるみを渡すお兄さん。
だけどアンナは受け取ろうとしない。
「大事にしてたんだろ?どうした?」
「私ミーシャン居なくても大丈夫」
「そっかわかった」
さくらさんは段ボールの中からアンナのジャンパーを出して着せた。そして部屋押し入れから俺用のジャンパーも探して着せる。
「寒いから暖かくしないとね、それから洗濯物も干さないと」
と言ってベランダに干してくれた。
そして塾長がしゃがんで俺達に向かって
「これから隣の部屋の男に用があるんだ。さくらと3人で遊びに行っておいで。なっ可愛いお嫁ちゃん」
とニコっといったら、アンナは
「うん」
と柔らかい表情で頷いた。
「さっ行こうか。ちょっと時間過ぎたけどお昼にしよう。アンナちゃんくまさん持っておいで」
と言ってアンナはミーシャンを適当に掴んで部屋を出た。
「お昼何にしたい?」
さくらさんが尋ねるので、アンナが
「コロッケ食べたい。今日ふうくんと買いに行く約束してたんだ」
「たまに行く店あるんだ」
と言って俺が先頭で肉屋に向かう。
肉屋はまだ昼時だったからか、結構人が多い。ここは好きな惣菜を組み合わせた弁当、特にコロッケとメンチカツが大人気。
俺達はコロッケだけ買おうと500円玉を出そうとしたらさくらさん
「今日は塾長の奢り。だから好きなもの食べて」
と言ってくれたので、俺はハヤシライス、アンナは迷ってるみたいだけど、筑前煮を見つけて
「煮物のお弁当がいい」
と言って筑前煮弁当。さくらさんはかつサンド。みなコロッケが1個ずつ。
揚げたてコロッケだけ先に食べたけど、マジで旨い。さくらさんもアンナも大満足。いつ以来だろう、ここのコロッケ食ったの。
さくらさんは俺達の文の他に沢山袋を抱えて、俺達を車に連れて行く。
「食べる前に寄るとこあるから付き合って」
と言ってしまなかに入った。
「あんたたち寒そうだから」
と言って長袖の肌着とタイツを買ってくれた
「いいの?」
と聞くと
「寒いでしょ?風邪引いちゃうし、未来のお婿さんとお嫁さんが台無しだよ。それにほらあたしだって」
と言ってジーンズを上げタイツを見せ、試着室で着せてくれた。
レギパンだから見えないけど、鮮明な青い脚に
「恥ずかしい」
と言うと
「あんた結構足長いし、ショーパンとかも似合うよ」
と言われ、アンナも
「見たいな」
と加勢する。まぁ動きやすくて暖かいけど。
防寒を済ませて向かったのは神社だった。着いた途端アンナが
「神社入っても大丈夫?」
と言って不安な様子を見せだした・・・




