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せんべい布団の飛行船  作者: 佳尾るるる


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第23話 クリスマスイブイブと4人の過去と現在 そして昭和の懐かし映像と

 「知り合いのスタイリストさんに選んでもらったんだけど、似合うかなぁ?」


 と絵美莉さんが持ってきた袋から、何やら取り出すと、同じものが例によって2つずつ。裾がもこもこのショートパンツに、トレーナーに、もこもこのジャケット、これまたもこもこブーツ。


「早速着てみてよ」


 例によって女の子よりっていうか、俺は安南に付き合わされている感じ・・・


 で、着替えると


「かっわいい。二人ともよく似合うよ。本当っ姉妹だよ。写真撮るからポーズして」


って絵美莉さん。俺は心のなかで、こう呟く


「また姉妹かぁ・・・・」


「それにしても楓雅くん、お目々パッチリでつけまつげ付けてるみたい。安南ちゃんは色が白くて、それにおそろいよく似合うよ」


 そこで安南が


「ちょっとまってて」


と言って何やら探しに行く。そして持ってきたのはさくらさんに買ってもらったマフラー、手袋、紫とピンクのタイツ。絵美莉さん


「それも着けてみて。もっと可愛らしくなりそう」


着てみて、さらに写真を撮りまくる。なんか俺浮かない表情みたいで


「せっかくなんだから、もっといい表情しようよ。もったいないよ」


そしたら安南は俺のほっぺにチュー。人前でするなって言われたばかりだろうに。それに抱きついたり、頬を寄せたり、それもバンバン撮る絵美莉さん。最後は恋人繋ぎ


「本当の恋人同士みたい」


「恋人だよ。わたしとふうくん」


なんかいつの間にか、絵美莉さんのペースに乗せられてる俺。表情は和らいだみたいだけど・・・・


 絵美莉さんも安南みたいに色が白いし、瞳の色が違う、もしかして俺達と同じなのかなぁ?聞いてみると


「私アメリカ人の子供なんだ。目が青いでしょ。でも片親で生まれも育ちも国籍も日本。だからよくいじめられたよ。それを助けてくれたのが、ちーくんだったの。まず妹がちーくんに懐いて、ちーくんの家に行き来して、妹の幼稚園のお迎え一緒に行ったり、お風呂入れてもらったり」


やっぱそうだったのか。しばらくして3人とお父さん、お母さんも上がってきた。


 智弦さんはお好み焼き、汐里さんは大きな鍋を持っている。郁さんは蒸し鶏の冷製サラダ、3色レバピー炒め、お父さんはオードブルを持ってきた。


 料理を並べているあいだまた呼び鈴が鳴って上がってきたのは、翔太くん親子、健之介くんの一家に樹里ちゃんも一緒、それとなんか塾長みたいにちょっとやばそうなおじさんとおばさんも俺達と同じ年の男の子を連れてきた。


 お母さんはちょっとしたクリスマス飾りをリビングに施す、なんか普段は大人のしっとりとした空間に、クリスマスの飾りでちょっぴり夢のような空間に。みんなでテーブルに並べて、グラスには俺達はシャンメリー、大人はガチのシャンパンで乾杯!


 まずは郁さんの蒸し鶏の冷製。これは玉ねぎや茹でたピーマン、レタスと一緒に胡麻ダレで、オードブルはハンバーグ、クリームコロッケ、フライドチキンのミニ、カキフライ、ローストビーフもある。


「俺ミュージシャン諦めた後、ふらっと入ったお好み焼き屋に感動して弟子入したんだ。もう廃業するって行ってたのを」


 智弦さんのお好み焼きはチーズがとろり、汐里さんの鍋の中身はちゃんこで、牛乳に西京味噌をあわせたスープに野菜や鮭や鱈がたっぷり。汐里さんいわく


「俺関取になってもちゃんこ作ってたんだよ。それにちゃんこは体も心も温まっていいもんさ」


「汐里くん、冬場外作業のあとちゃんこ振る舞ってくれるんだよなぁ」


郁さんのカラフルなレバピー炒めはレバーの唐揚げに臭みがない


「うちのじいちゃん俺達用に何でもかんでもピーマンと人参入れるんだよ。チャーハンにはみじん切りに、カツ丼、玉子丼、野菜炒めに。あとご馳走のときはカラフルな日ピーマンの細切り炒めとか、それは今じゃうちの人気メニュー」


郁さんのおじいさんたちも俺達の親とおんなじなのかもって、野菜畑のように。


 そして俺は樹里ちゃんと初対面。樹里ちゃん


「うちのママショーパブだから、今はお仕事中。」


「えっじゃぁ缶チューハイとか飲んでるの?」


「飲まないよ。ママ毎日御飯作ってくれるし、お掃除もお洗濯もしてくれるよ」


どうやらあの女たちとは違うらしい。偏見はよそう。もう一人初対面の子に


「俺は楓雅。私は安南よろしくね」


「俺は寿希也、よろしく」


なんか寿希也くん、ちょっとやんちゃをやらされているような・・・・・


 そして安南はみんなの食べている様子を見てにっこり微笑む。そしてお母さんに


「今日はお嫁さん修行は大丈夫。だからあんたもどんどん食べるのよ」


「おぉぉ。安南ちゃんお嫁さん修行してるのか?えらいなぁ」


と一同から声が上がる。


「私お嫁さんに来たかったんだ。だからお母さんに教わってるの」


そう言いながら、目移りしそうなご馳走を食べる安南、旨そうに食べているのを見つめている安南も、満足そうに頬張る安南どっちもいい。


 ご馳走に頬張る俺達、大人たちはシャンパンやビールを飲み盛り上がる。そうすると智弦さん、カバンから1枚のDVDを取り出し、大きなテレビに映してくれる、そう土曜だョ全員集合、俺も安南も大喜び。汐里さんも郁さんも絵美莉さんも懐かしむ。


 健之介くんたちは初めてみたいだけど、すごい笑ってる。大人たちは色々説明してくれる。そして安南大好きの桜木純子のコントや歌シーンのところで智弦さん


「昔うちに来たよ、親父が曲提供したから」


 遥って歌手のシーンで絵美莉さん


「ちーくんの産まれた家って遥さんの家と近所で小さい頃手つないでアイス買いにいったり、一緒にお風呂入ってたんだよね、お向かいさんの香菜子さんと仲が良かったから」


なんか智弦さん恥ずかしそう。次に汐里さん懐かしのプロレス映像に翔太くんのお父さん大喜び、そこに汐里さん


「俺部屋にいた頃から相撲よりプロレスのほうが好きだったけど、親方は苦々しい顔をしてたなぁ。力豪山はウチの親方の兄弟子でひどい目に遭わされてたって、それと猪多のことも嫌ってたんだよ。国技館のトラブルで顔を出さなかったから、だから相撲廃業してプロレスに行った俺は親方に顔向けできない」


大人は色々ありそうだけど、プロレスの覆面や怪しい外人レスラーに皆大爆笑


 次に絵美莉さん昭和の歌番組の動画で、遥、香菜子、伝説のぶりっ子アイドル、智弦さんのお父さんとお母さん


「私この番組でてみたかったけど、ブレイクした頃には終わってて、それにさっきも言ったけどちーくんおばさんのことオバケちゃんって言ってたり、香菜子さんはお向かいさんで、置いてきぼりで泣いていると、家に連れてご飯食べたり、一緒にお風呂入って寝てたんだって」


またまた智弦さん下を向き、そして


「ここに来てた歌手もうちに来てたよ」


次は昭和のアニメの主題歌が流れると、安南と樹里が早速歌ってる、智弦さん


「この歌うちの親父が書いたんだよ。アニメのBGMとか主題歌もやってたから、俺達世代の子守唄みたいなもんだ」


 そしてまた呼び鈴が鳴って上がってきたのは、やっぱヤバそうな男の人。見るなり寿希也くんのおじいさんがその人に向かって


「よっ場違いだな、なにしに来たんだ?子供がこわがるだろ!」


すかさず


「オメェに言われる筋合いはねぇ。あっ楓雅くん、安南ちゃんはじめまして。みんなにケーキ買ってきたぞ。パン工場の一番うまいやつ、オメェのためじゃねぇぞ」


と言ってお母さんに渡す。そして


「マスターいい子たちだね。やっと子宝に恵まれて」


「あぁ、なかなかいい子たちだよ。ケンカもしないで仲良く、特に俺達を手伝ってくれて」


と、お父さん。この人はうちの店に調味料を卸す会社の社長で遥さんの兄さんで寿希也くんのおじいさんと友達みたいだけど、塾長みたいな系統な気が・・・・・


 しばらくして、明かりを消して、ジングルベルときよしこの夜を歌いながらろうそくに火を灯す。そしてもう一度


「メリークリスマス」


の掛け声でもう一度乾杯!その後はケーキを食べ。子供たちは家へ戻り、俺たちは


「お父さん、お母さん、俺達風呂入ってくるね」


そう言って風呂に入り、パジャマに着替え、みんなに向かって手をつないで


「おやすみなさい」


で俺と安南は布団に入った。




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