愛 飢え 丘
あきは いろづく うすべにいろに
えみたえぬとおいひ おもいはせ
かみは きらない くるおしいほど
けがれなき こいごころよ
さいた しあわせ すこしだけでも
せなかにうかぶ そのおもかげは
たえた ちのはて つゆときえゆく
てのおくに ともしたねつ
なもなきひび においわすれないでね ぬれたあさ
ねころび のばらのおか はるかにみつめ ひとりきり
ふゆぞら へいきといき ほしへと まいあがれ
みれん むねにしまった めくるめくひは もどらない
やわらかなはる ゆうぐれまぢか
よるよわたしを らくにして
■□ ■□ 原文 ■□ ■□
秋は色づく 薄紅色に
笑み絶えぬ遠い日 思い馳せ
髪は切らない 狂おしいほど
穢れなき 恋心よ
咲いた幸せ 少しだけでも
背中に浮かぶ その面影は
絶えた地の果て 露と消えゆく
手の奥に 灯した熱
名もなき日々 匂い忘れないでね 濡れた朝
寝ころび 野薔薇の丘 遥かに見つめ 一人きり
冬空 平気吐息 星へと 舞い上がれ
未練 胸にしまった めくるめく日は 戻らない
柔らかな春 夕暮れ間近
夜よ私を 楽にして