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勇者の強くてニューゲーム  作者: 千歳衣木
零章 1週目エンディング
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プロローグ「強くなくてニューゲーム、そのエンディング」

 はじめまして。和菓子好きでお馴染みの私です。え?知らないんですか?そういえばはじめましてでした。一生の不覚。


 まぁそんなことは置いといてお話のお話です。こんがらがってきた。

 えーと、和菓子の好きな私ですが、なんとこの作品に和菓子は含まれていません。私一生の不覚。前書の時点で既に一生の不覚二回目。ニューゲーム要素がはいってますね!


 くだらないこといってないで内容ですが、どうやらあらすじに書いてあったみたいなので、誤字や脱字、言葉の用法の間違い、あるいは劇場内での動画の撮影、録音などがありましたら教えていただけると幸いです。自分で探します。ごめんなさい。

 最終決戦の地、魔王城の玉座の間。

 ­­仲間は倒れ、剣も折れ、魔力も尽きた勇者の前で、魔王はニヤニヤと笑いながら地に這う勇者を見下ろしていました。


 「そんな顔で見るな、視線で殺されてしまいそうだ。…悔しいか?だがな、悲しいことに、この世界に奇跡はない。いくら祈っても喚いても無い力は湧いてこない」

 そう言うと魔王は、勇者の強靭な腕を踏みつけます。


 「確かにお前は人族の中ではずば抜けて強い。我が強すぎるだけなのだ。何より年季が違う。我は貴様の10倍は生きておる。経験の差も圧倒的だ。我は戦いの中で生きてきた」

 魔王は少し悲しそうな顔をして、勇者の腕についた腕輪を抜き取ります。

 「…返せ…それは…じいさんの…」

 勇者が何かいいますが、魔王はそんなこと気にも留めません。腕に少しずつ力を込めると、腕輪はみしみしと不穏な音を立て始めます。


 「例えこのように、強い魔力を込めた魔道具を装備しても我には小細工にもならぬ。使う機会も与えてやれなかったのは悪いと思うが…やはり、悪いのは弱い貴様だ」

 「…唯一の…じいさんの形見なんだ…返してくれ…!」

 今にも砕け散りそうな腕輪を泣きそうな顔で見つめる勇者。しかし魔王は取り合わず、言葉を続けます。

 「返したところで貴様はここで死ぬことになるんだぞ?残念ながらお前は弱い。…1からやり直せれば、また違ったかもしれんがな」

魔王のその言葉と共に腕輪は激しい光を放ちながら砕け散りました。

 勇者は光に飲み込まれ、意識を失ってしまいました。

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