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モノもち  作者: テイク
第一章 現れるモノ
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第三十六話 見つけた

 幽霊捜索で手がかりがなくなってしまったため、水場へと移動した。旅館の人に許可を取ったら簡単に許可してくれた。というわけで、風呂場へと入る。きちんと男湯は僕、女湯はエミに任せている。

 それにしても他のみんなはどこを探しているやら。それはわからないが、何も連絡がないってことは何も見つけてないってことだろうからな。しかし、幽霊ってのは何が目的なんだろうかね。まったくわからない。ここで風呂にでも入って話でも出来たら楽なんだろうけど。


「まあ、そんな好都合なことあるわけない……か…………」


 皆様、信じられないですが、なんと言ったとおり目の前で風呂に入っている幽霊さんがいました。って、おいおい、まさか本当に思った通りにここに居るとかアニメかよ。まあ、いい、とりあえずは目的の存在を見つけることは出来たのだ。幽霊の存在が証明できただけでもよしとしよう。

 まあ、問題はあちらさんが僕に気が付いたことなんだよな。きょとんとした感じでこちらを見ている美人の幽霊さん。当然お風呂に入っているから裸です。半透明とかは気にしないでいても、これはかなりまずい状況だ。まあ、女湯に入らないのが悪いと言えばそれまでだけど。

 そんなことを考えているうちに幽霊さんが口を開く。何を言われるのか身構える。


「ごきげんよう」

「へ? あ、ごきげん、よう?」


 しかし、予想外の幽霊さんの言葉に拍子抜けする。ごきげんようなんて初めて使った。というか、僕がいてもまったく驚きもしないって、どんな幽霊だよ。いや、それについて幽霊に驚かない僕が言っても駄目だろうけどさ。どこか、おっとりしてる人なのかな。


「あなたもお風呂に来たのぉ~?」

「え、いや違います」

「あら? そうなの~、じゃあ、何しにきたの?」


 あなたを探してたんですよなんていえないし、ここは話を逸らす方向でOK? いや、まあ、あなたを探してるんですよって言ってもいいと思うけど、理由を説明するのがちょっと難しいし、怒らせた何かされても困る。


「それよりもここ男湯ですよ。どうしてこっちにいるんですか」

「あら~、そうなの? まあ、いいかぁ~あなたしかいないんだし~」


 なんてマイペースな幽霊さんなんだ。でも、ここで騒がれるよりは良いかな。しかし、半透明と湯気のせいであまりよく幽霊さんを見ることが出来ない。いや、別にやましいことは考えてない。ただ、幽霊だからもう少し見ておこうかと思っただけである。足がないかとかね。断じてそれ以外が見たいわけではない。…………すみません、少しはありました。しょうがないです、思春期男子なんです。


「そういう問題ではないような気がするのですが」

「細かいことは気にしないわ~。そっちの方が楽じゃない~」

「そうですか」


 何なんだこの人は。あ、そうだ、見つけたら電話って言われているんだよな。どうしようか。とりあえず、この人がお風呂上がるまで待っていよう。そうしよう。あ、エミはどうしようか。……まあ、言ったら気絶しそうだし言わないでおこう。さて、僕はとりあえずマッサージチェアーにでも座ってよう。そろそろここ暑くなってきたし。


「じゃあ、僕は出てます」

「あらぁ~もう、出るのぉ~もう少しゆっくりしていけばいいじゃないの~」


 そういうわけには行かないんですよ、と言えるはずもなく。とりあえず、もういいのでと行って風呂場から出てきた。


「ふう、まさか本当にここで遭遇するとは思わなかった。」

「お~い、透~!」


 エミが脱衣所の入り口から僕を呼んでいた。とりあえず、そっちに行く。


「どうだった? こっちにはいなかったぞ」

「あ~」


 なんて言おうか。いたなんて言ったらエミが気絶しそうだし。事情を説明しようにも同じ理由で駄目だし。あ、見つけたら連絡しろって言われてるんだった。そっちもどうにかしないとな。というか、シルたちは今なにをやっているんだろう。まったく連絡来ないし。


「こっちにもいな「あらあら、面白い人ね~」い……」

「おい、誰だそれ、なんか透けてないか?」

「あ~、こいつはその幽霊だ」

「…………」


 あれ? エミが反応しないぞ? どうなったんだ? …………気絶してる。立ったまま気絶してる。うわあ、やっぱり幽霊とか怖かったんだ。って、そんなこと思ってる場合じゃない。とりあえずエミを寝かせないと。


「っと、その前に何で出てきたんですか? もう少し長く入ってるって、言ったじゃないですか」

「ん~、そんなこと言ったかしら~? だって楽しそうだったし」


 この幽霊さんは……。はあ、とりあえずエミが起きるまで待つとするか。しかし、その間この人? と話しているしかないわけだけど……。


「とりあえずは服を着てください」

「え~? 何で~?」


 思春期男子の目には毒だからです。なんて言えるはずがないので、どうしようかと困った。どうしようか、本当にうん。仕方ない、適当に誤魔化そう。


「えっと、それよりも彼女が起きるまで何か話してませんか?」

「う~ん、良いわよ~。何を話しましょうか~?」


 とりあえずは、適当に話をすることにした。


はい、またも遅くなって申し訳ありません。忙しさピークで目が回ってます。


とりあえず次回の更新も一ヵ月後を予定しています。


皆さんにはご迷惑をおかけしますが、これからもがんばりますのでよろしくお願いします。

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