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モノもち  作者: テイク
第一章 現れるモノ
19/44

間章三

 古道具屋古幻堂。


「ふむ、酷いことじゃな」


 源さんが女性の言葉を聞きながら言った。


「はい、彼は常軌を逸しています。このままでは彼に使われるモノが可哀想です」


 女性が悔しそうに顔をしかめる。


「かと言ってわしらが出来ることは見守ることじゃ。手を出すことは出来ん」

「…………絶対の禁ですね」

「ああ、破ればお前さんたちが消えてしまう。それはわしには耐えられん」


 源さんは女性の手を握りしめる。


「あ~!!」


 そこにツインテールのロリっ娘が入ってきた。


「カズハお姉ちゃんまたズルしてる!!」

「い、いえユズハこれは!」


 カズハと言われた女性は急いで源さんの手を離し弁解を述べようとするがユズハの方が早かった。


「みんなカズハお姉ちゃんがまたズルしてるよー!!」


 ユズハの一言で店の奥から六人の女性たちが出て来た。


「お前またかよ!!」


 赤いくせっ毛でジーパンの女が言った。


「い、いえ、アキハこれはその」


 カズハは慌てる。


「…………」


 じっと無表情でカズハを睨む長い黒髪を引きずっている少女。


「な、ナズナもそんな怖い顔しないで」


 ナズナの無表情に恐怖を感じるカズハ。


「ねえ、ここで今すぐ死ぬか。全裸で町中を歩いてから死ぬかどっちがいい?」


 白髪で黒服をきた女性が言った。


「ナツハそれ結局死しかない!!」


 カズハ結構限界である。


「今からネットにカズハの恥ずかしい過去とか自慰の映像を公開するです。安心するです。プライバシーだけはprotectです」


 うずまきメガネをかけて陰湿に笑っている少女が言った。


「ウキハ!。それだけはやめてください~!!」


 いつの間に撮られたのか恐ろしい。


「や、やっぱり喧嘩はよ、良くないです。だ、だから一週間源さんと話すのき、禁止にしたらどうかと」


 白のワンピースをきた気弱そうな女の子が言った。羊みたいなイメージがある。


「ゆ、ユキハ、それ嘘でしょ」


 ユキハの意見に絶望するカズハ。


「アハハハハ殺しちゃおっか♪」


 狂ったように笑う少女。


「い、イクハお願いですから正気に戻って」


 マジ泣きのカズハの懇願。


「これこれみんな仲良くせんか」

『は~い』


 全員が素直に頷いた。


(ふう、お前さんはわしによく似ておる。だから、奴なんかに負けるんじゃないぞ)


 源さんは来るべき戦いに思いを馳せた。


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