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間章二
そこにはたくさんの人がいた。
「なあ、じい」
「なんでございましょうおぼっちゃま」
執事に少年が聞く。
「俺の足りないものはなんだと思う?」
「私めにはわかりませぬ」
「そうか。まあいい、それであの件はどうなった?」
執事が書類を出す。
「はい、現在の状況を報告書にまとめました」
「見せろ」
「どうぞ」
執事が少年に書類を渡す。その書類には望月透について書かれていた。
「近辺にはモノが張り付いています。それはこちらに」
違う書類を少年に渡す執事。
「はっ! シャーペンにホウキに冷蔵庫、洗濯ばさみにラジオ、コンロに中華鍋、これはお笑いだあはははは!!」
大声で笑い出す少年。
「さようですね。我々のモノと違い戦闘用ではありません」
「そうだよな~何より俺とは権力がちげえよ!」
書類を投げ捨てる少年。
「ああ、始まるのが楽しみだ」
「そうでございますね」
何かが始まるのはまだまだ先。