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彼女の本音  作者: 本庄梓
少年の告白
6/110

6

「さっきの彼氏の件だけど…俺がお前と付き合ってやるから……約束だしな」

「は?さっきから何1人で完結してんのよ、全然話が見えないんだけど?相変わらずとか…付き合ってやるって……一体幾つと」


ヤバイ、完璧に早口になってる……何動揺してんのよ私!

こんな小学生に告白されたぐらいで!

でも……でも仕方無いじゃない…告白なんて例え小学生だろうと初めてされたんだから!

あぁ!でも生意気でも小学生相手にキツイ事言ってるかな?

なんか…周りの人が歩きながら私の事ジーっと見てる気がするんですけど


「だから同い年だって言ってるだろ……」



「弥生!」


またお母さんの声が居ないのに聞こえる


「弥生ってば!」

「痛っ……え?お母さん?」


背中を誰かに叩かれたと思って振り返ると車椅子に乗ったお母さんと看護師さんが居た



「似たような声で大きな声が聞こえると思ったら……もう恥ずかしい」

「………」

「いつまでも帰ってこないから看護師さんに車椅子押して貰っちゃったじゃない…すいません後は娘がやりますので」

「良いんですよ、梅宮さん検査だったんですから……じゃあ、お願いします」

「あ、はい」



車椅子を押すのを看護師さんと代わり病室まで向かう途中何か忘れてる事にお母さんが気付かせてくれた



「全く、おっきな声で何喋ってたのよ……1人で…独り言にしては声大きすぎよ」


それだ!


「またあの子置いて来ちゃった…」

「え?」

「私と一緒に居た男の子」

「一緒に?」

「うん、小学生くらいの…また話が途中になっちゃった」



まぁパジャマ着てたし入院してるみたいだからまた会えるかな



「………」


気になる事ばっかり言ってたけど



『お前と付き合ってやる』

告白は嬉しいけど……小学生じゃ…ね。

でも可愛い顔してたから大人になったらカッコ良くなるかも


「でもなぁ……」

「溜め息吐きたいのはお母さんの方よ」


病室で1人で想像してた私にお母さんは心配そうに言った

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