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彼女の本音  作者: 本庄梓
素直な私
104/110

104

お母さんの荷造りをする様に本当に近くの物から片付けて行く


「早退したのね?」


ベットの周りを動き回るお兄ちゃんを私とお母さんは無視して会話する


「まぁ……世間ではそう言うかも知れない」

「何カッコつけて言ってるのよ…相変わらず変な子でしょ?」

「いえいえ弥生ちゃん……本当に綺麗になって……昨日はちゃんと挨拶出来なくてごめんね?」

「いえ、此方こそ……あの……どうして此処に」


まずった…綺麗って事を先に否定すれば良かった

このままじゃ自意識過剰女だ!


「退院するからね、せっかくだからご挨拶しておこうと思ってたら……来てくれたのよ」

「まさか子供同士が先に会ってたなんて…無理に引き剥がしたりは出来ませんね」

「そうですね」

「弥生ちゃん」

「はい」

「来斗、会いたがってるから……行ってあげてくれる?」


え……いいの?

声に出さないでお母さんの顔を見ると頷いてくれた


「お母さん、お兄ちゃんと帰ってるからね?」

「うんわかった」



私が来た目的が直ぐに解ったのかお母さんはバックもちゃんと渡して部屋から私を出した





来斗君の病室

どうしよう…どんな登場が正解なんだろう?

さっきからノックをしようか声を掛けようか悩んで扉の前で悩んでる


「……っ……」


やっぱりスタンダードに入って行くのが良いのかも…



「……っ!」


ん?

病室の中から声がする…他に誰かお見舞いに来てるの?


「早く入って来い!」


扉に耳をつけた途端に聞こえた来斗君の声に急いで中に入る


「はいっ……えっと……私であってる?」


中に入ると来斗君の体は身軽そうだった

昨日みたいに沢山器具がついてはなかった

普通に起きてるし…


「扉の前で何やってたんだよ」

「え……色々……」

「…………」

「こっちだって色々考えてるの」

「逆ギレかよ」

「だって」


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