第7話:マリーの新戦力調査(回復、テイム編)
今回はマスコット系な魔物が登場します!
弱々しい鳴き声が聞こえる方にたどり着いたハルカ達。
そこには、黄色い体毛に、背中に生えた白く2舞の羽が特徴の猫が倒れ込んでいた。
ひどい傷を背中に負っており、苦しそうな表情をしていた。
マリー「あっ! 大丈夫!?」
その光景を目の当たりにしたマリーは、慌てて猫の側まで駆け寄った。
ハルカ「メーくん、この猫ちゃんは?」
メロス「こちらの魔物はフェザーキャット。滅多に存在しない回復魔法持ちの魔物で、テイマーのパートナーとしても人気が高いです」
ハルカ「なるほど、ステータスチェック!」
ハルカはフェザーキャットのステータスを調べてみた。
名前:フェザーキャット
性別:メス
ステータスポイント
格闘術:30、剣術:0、槍術:0、射撃術:0、弓術:0、盾術:0
ステータスポイント(魔法)
炎:0、水:0、風:40、土:0、雷:0、氷:0、回復:52、テイム:0
ハルカ「回復が52もあるなんて! でもどうしてその回復能力を自分に使わないんだろう?」
メロス「おそらくあまりのダメージに、回復を使うほどの力がないのかと」
ハルカ「なるほど。マリーちゃん、今度は回復魔法を使ってみて! 今のマリーちゃんは回復も高くなっているから、その子も治せるはず!」
マリー「うん、ヒール!」
ハルカの指示で、ヒールをフェザーキャットに大して使用するマリー。
傷はみるみるうちに治っていき、フェザーキャットは元気を取り戻した。
フェザーキャット「ミャ〜!」
フェザーキャットは自分を治してくれたマリーに感謝するかのように、彼女に頬擦りした。
マリー「えへへ♪ くすぐったいよ〜」
ハルカ「仲良くなれて良かったね! そうだ! いっそのことその子をテイムしてみない?」
マリー「テイムって、魔物を仲間にできる?」
ハルカ「今のマリーちゃんはテイムも大幅にアップしているからね!」
マリー「そうなんだ! せっかくだしそうしようかな! テイム!」
ハルカの提案で、フェザーキャットに大してテイムを試してみるマリー。
マリーの手のひらから水色の魔法陣が浮かび上がり、その後、フェザーキャットの頭上に赤いハートマークが3秒ほど浮かび上がった。
ハルカ「あれってスマホとかでよく見る、いいねマークだよね?」
メロス「赤いハートマークが出たことは、テイム成功の合図です」
こうしてテイムは成功し、フェザーキャットはマリーやハルカ達の仲間に加わった。
マリーは満面の笑みで、フェザーキャットを抱きしめた。
フェザーキャットもさきほど同様、マリーにえらく懐いているようだ。
するとメロスがこんな提案をしてきた。
メロス「どうせならニックネームを付けてみてはいかがでしょう?」
ハルカ「確かに呼びやすい方がいいかもね!」
マリー「う〜ん…。でも急には思い付かないな〜」
ニックネームに悩むマリー。
一方、同じニックネームを考えているハルカは、フェザーキャットの黄色い体に白い羽を見つめ、バニラ味のアイスクリームとソフトクリームを連想していた。
そして…
ハルカ「バニラ! バニラちゃんなんてどうだろう!?」
マリー「いいかもそれ! ありがとうハルカちゃん! 今日からあなたはバニラちゃん! 改めてよろしくね!」
バニラ「ミャー!」
こうしてフェザーキャットは、バニラという新たな名をもらった。
当の本人も気に入ったようである。
だが喜んでいるのも束の間、今度は爆発音が鳴り響いてきた。
さっそくその現場へと駆け出すハルカ達。
そこではなんと、金髪の少年と高貴な恰好をした少女が、さきほど倒したボスゴブリンとほぼ同じくらいの身長で、赤と黒の2色の体のオークらしき魔物に襲われていたのだ。
さっそく2人を助けに行くハルカ達。
そしてここにいる一同は知らなかった。
この出会いが、少年の今後の運命を大きく変えるほどのものであることに…。
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