第59話:悪魔族も仲間に
最高指導者ゲムドンを失い、ハルカ達に説得され、生き残っている悪魔兵団メンバーは、妖精の里の征服を断念、故郷の悪魔界へと撤退していった。
1人の兵士を除いて。
兵士「姉さん、オレを仲間に入れてくれ!」
ハルカ「あ、姉さん?」
なんとさきほどゲムドンにトドメをさした兵士の代表が、ハルカに仲間にしてくれるよう頼んできたのである。
ハルカ「いいよ! これからは一緒に力を合わせましょ!」
兵士「ありがとう、姉さん! よろしく頼むぜ!」
少し悩んだものの、ハルカは兵士の仲間入りを快く受け入れ、2人は握手をした。
するとそこへ、アシュリーが我が物顔で、兵士に話しかけて来た。
アシュリー「一応、アンタの命を助けた寛大な行いをした私のことも『姉さん』って呼んでもいいわよ!」
兵士「わりぃ、それは遠慮するわ」
アシュリー「アンタ、ムカつく〜!」
ハルカに対して敬意を持っているる者の、アシュリーに対しては塩対応な兵士であった。
そんか盛り上がっている中、トムが不安そうな感じで、ハルカの耳元でこう述べた。
トム「ハルカさん、人間に化けているノワならともかく、さすがに悪魔族を仲間にするのは危ない気がするんだけど」
ハルカ「そうか〜、私達が説得しても、すべての人が受け入れてくれるとは限らないもんね…」
ヨル「それなら私にお任せください」
ハルカとトムがヒソヒソと困っていると、ヨルが不適な笑みを浮かべながら割り込んできた。
ハルカ「うわっ、ヨルちゃん!?」
ヨルの上げた右手から発せられた虹色のオーラが兵士の体を包み込んだ。
オーラが晴れると、兵士は真っ黒な悪魔族としての姿から、なんと人間の少年の姿へと変わったのであった。
見た目的には大体、17、8歳くらい。
しかもヨルはご丁寧に手鏡を兵士、人間に変わった姿を見せてあげた。
兵士は当然のことながら唖然としていた。
兵士「す、すげー…! オレ、人間になっちまったよ…!」
ヨル「特殊な変身魔法をかけておきました。念じれば、人間と悪魔族、どちらの姿にも切り替え可能ですよ」
ハルカ「ヨルちゃんってなんでもありね!」
ヨル「ハルカさんもある意味同類だと思いますよ」
ハルカ「あ、言われてみればそうか」
一同「あははははは!!」
イーヴィル大戦を戦い抜いた戦士達の笑い声が、激しい戦いを終えた後の森に暖かく広がっていった。
ハルカ「そういえば君、名前なんていうの?」
ハルカは人間の姿へと変わった兵士にたずねた。
そして彼は自分の名前を答えた。
ゲイル「オレは…ゲイル!」
そして夜。
アルテッサ「みなさん、今日はお疲れ様でした! この勝利をみなさんで祝いましょう!」
妖精の里では、イーヴィル大戦の勝利を祝うためのパーティーが行われていた。
大戦を戦い抜いた者達は料理を幸せそうに食べ、笑い合い、思う存分に楽しんでいた。
もちろんその中にはゲイルも含まれている。
スパイク「ヒートラプトルのしっぽ、うめ〜!」
マリー「初めて食べたけど、めっちゃ美味しいね!」
ハルカ「ホントだ! 牛肉のステーキを食べてるみたい!」
ちなみにマリーとスパイクが斬り取ったヒートラプトルのしっぽもみんなで美味しくいただきましたとさ。
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