第50話:バルキリーマイスターズの活躍
キツネ人族のイザベラ・コヤンス率いる女性冒険者パーティー・バルキリーマイスターズ。
彼女達もハルカ達に妖精族のみんなと共に、悪魔兵団を迎え撃っていた。
イザベラ「ハルカ達ばっかいい格好はさせないんだから! ファイヤーボール!! ウィンドスライサー!!」
イザベラは赤い火球ファイヤーボール、紫色の斬撃波ウィンドスライサーを乱射し、悪魔族の兵士達をどんどん蹴散らしていった。
イザベラ「からの〜、ジャイロファイヤーボール!!」
さらにファイヤーボールに風魔法を付与させ、ドリルのごとく回転しながら発射、悪魔族の兵士達をさらに一層した。
アスマ「フローズンブレード!! それっ!!」
氷魔法と剣術に長けたアスマは、その氷魔法で氷の刃を生成、それを華麗に使いこなし、悪魔界の魔物・イーヴィルウルフを複数匹、斬り倒していった。
エルル「ふえ〜〜〜!! 来ないでくださ〜〜〜〜〜!!」
臆病だがイザベラのことを誰よりも尊敬しているエルルは、涙を豪雨のように流しながらも、身軽な動きと両手の短剣を駆使し、イーヴィルウルフや悪魔族の兵士達を次々と斬り倒していった。
アスマ「今さらだけど、エルルってビビりなのにめっちゃできるわよね」
イザベラ「その気になればアンタと互角にやり合えるかもね」
などとイザベラとアスマが感心している一方、3人の悪魔族が様々な魔法で一斉に攻撃を仕掛けてきた。
狙いは同じくバルキリーマイスターズのメンバーであるエルフ少女のミリ。
ミリ「ウィンドリフレクター!!」
対するミリは両手を広げ、紫色に煌めく風のバリアーを展開し、攻撃を防ぐ。
だがその攻撃には弱点属性である炎魔法も含まれており、数発くらった後、それに耐えきれずに、ウィンドリフレクターは解除され、ミリは尻もちを付いて倒れてしまう。
イーヴィルウルフ「グオ〜〜〜!!」
ミリ「しまっ…!」
さらにそこへ、イーヴィルウルフが飛びかかり、ミリに迫る。
ノンさま「…!」
するとミリの肩にのかっているフェザーキャットのノンさまの普段の眠たそうな目がキリっと開いたのである。
ノンさま「ブニャ〜〜〜〜〜!!」
ノンさまは相棒であるミリを守る騎士のごとく、イーヴィルウルフの前に飛びつき、手から鋭い爪を伸ばし、なんと1撃でイーヴィルウルフを引き裂いた。
さらにノンさまはものすごいスピードで空を飛び、さきほどミリを襲っていた3人の悪魔も、鋭い爪による乱撃で瞬殺したのである。
その後ノンさまは、ミリを襲う障害を無くし、安心したかのように、いつも通りの眠たそうな目に戻っていた。
そんなノンさまにミリは優しい眼差しで近づいて来た。
ミリ「助かりました、ノンさま! さすがでしたよ!」
ミリはノンさまのおでこにキスをした。
ノンさまも幸せそうな顔をしていた。
一方、射撃系の武器を扱う少女エミは、2丁のハンドガンを乱射し、悪魔族の兵士やイーヴィルウルフを圧倒した。
ミリ「そろそろあれを使っちゃおうかな! イザベラちゃん、魔力分けて〜!」
イザベラ「はいよ〜」
エミは背負っている大きなリュックサックから、折り畳み式のライフルを取り出し、元の大きさへと変形させた。
エミの元へやって来たイザベラは、そのライフルに炎の魔力を付与した。
エミ「それじゃあ行くよ〜! 対大型魔物用マジックドレインライフル、発射〜〜〜!!」
エミはマジックドレインライフルから、イザベラから付与してもらった炎魔法をさらに増幅して打ち出した。
ライフルから発射された炎のエネルギー波は、周囲の悪魔族を一掃した。
エミ「やった〜!! いっちょ上がり〜!!」
イザベラ「でも…」
ところが倒しても倒しても、悪魔兵団の兵士や魔物はまだまだ攻め込んで来た。
イザベラ「キリがなさすぎ〜〜〜〜〜!!」
イザベラのうんざりとした叫びが森中に響き渡った。
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