第49話:ノワVSマッスルサタンズ
妖精の里を舞台にした悪魔兵団との大規模なバトル。
当然のことながら、ノワも自慢の格闘技や炎土剣ネオファングを駆使し、悪魔兵団の悪魔族達を圧倒した。
するとノワの前に、4人組の悪魔族が現れた。
しかも4人中3人はムキムキマッチョな男性であった。
ちなみに1人は太った大柄な男性。
イゲ「オレはイゲ!」
タブ「タブ!」
ギシ「ギシ!」
ゼキ「ゼキ!」
ガブ達4人「オレら、マッスルサタンズ!!」
ツンツンとした髪型がリーダー格のイゲ、
顔が馬で体が人間のような体型をしているのがタブ、
パンチパーマでサルっぽい見た目なのがギシ、そして腕だけムキムキでそれ以外はポッチャリとしているのがゼキ、
という構成となっている。
イゲ「あんなザコ共を倒したくらいで生きがってるみたいだなぁ、兄ちゃんよぉ〜! だがオレら相手だとそう簡単にはいかないぜ〜?」
ノワを見下しているイゲ。
だがノワは冷静にこう言った。
ノワ「フっ。貴様らはさっきの連中よりは楽しめそうだな。期待しているぞ」
イゲ「んだと、クソが! 人間の分際で生意気…」
イゲがノワのことをさらに侮辱している最中、ノワは目にも止まらぬ速さで間合いを詰め、イゲの目の前に右手をかざした。
ノワ「魔犬殲滅波!!」
イゲ「どわ〜〜〜〜〜!!」
ノワは至近距離で右手から紫色の破壊光線を発射。
その光線に包まれたイゲの上半身は消し飛び、残った下半身は、そのまま地面へドサっと倒れ、紫色の粒子と化して消滅していった。
ギシ「そ、そんな…。あのリーダーがいとも簡単に…?」
ノワ「おーと、すまない。耳障りな声をかき消すために首だけ消し飛ばすつもりだったが、うっさり上半身もろとも消してしまったようだな」
リーダーであるイゲを殺され、他のマッスルサタンズメンバーは激怒した、
タブ「テメ〜! よくもオレ達のリーダーを!」
ゼキ「ぜってー血祭りにしてやる!」
ノワ「ほおー、残忍な悪魔族にも仲間意識があるとは。少し感心したぞ」
タブ「今さら褒めたって容赦しねぇぞ!」
ゼキ「リーダーの弔い合戦だ〜!」
怒り狂いながらノワへと向かっていくタブ達3人。
だが正体が魔犬王デーモンコボルトであるノワは、3人相手でもまったく引けを取らなかった。
ノワ「リーダーを失った怒りに支配されてもなお、意志乱れぬその連携! はっきり言って見事である! だが我にはまだ及ばぬ!」
そう言いながら、ノワはパンチやキックを豪快に炸裂し、タブ達を跳ね除けた。
ゼキ「や、やっぱアイツ、つえぇ〜…!」
ギシ「もうリーダーの敵討ちは無理なんじゃねぇか!?」
タブ「バカヤロー! 今さら弱音を吐くんじゃねぇよ! 死んだリーダーにどやされるだろうが!」
ノワに恐れをなし始めたゼキとギシ、そしてそれでもイゲの敵討ちに燃えるタブとで、言い争いをする3人。
呆れたノワは、その隙に前に突き出した両手で、土のかたまりである大きめの球体を生成、さらにそこへ炎の魔力を付与。
メラメラと燃える岩の弾丸が完成したのである。
ノワ「受けてみよ! 我が新奥義! 爆熱融岩砲!!」
ノワは右手で殴りかかるように、岩の弾丸をタブ達目掛けて打ち出した。
タブ、ギシ、ゼキ「ぎゃあ〜〜〜〜〜!!」
タブ達に直撃した岩の弾丸は、その直後に大爆発。
タブ達は跡形もなく粉砕された。
爆発した地面は広範囲に黒焦げとなり、ところどころ、火がチョロチョロと燃えていた。
ノワ「貴様らとの戦い、ある程度は楽しめた。地獄でリーダーと仲良く暮らすがいい…」
ノワは爆発した跡地を眺めつつ、倒したタブ達に敬意を払うかのようにそうつぶやいたのであった。
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