第48話:剛力のカイザス
ヒートラプトルの群れを討伐し、食用であるそのしっぽも採取したマリーとスパイク。
そんな彼女達の前に、ゴリラによく似た悪魔兵団の幹部・カイザスが現れた。
カイザスが話すには、凶暴で強力なヒートラプトルは悪魔兵団の戦力にふさわしいと考え、何匹か捕獲し、自分達悪魔族の命令を聞くよう洗脳を施したとのこと。
スパイク「なるほど! どうりでふつうの魔物が悪魔族とつるんでるわけだぜ!」
ハルカ「なんかひどい!」
カイザス「やかぁしい! 気に入らねぇヤツらを消すためならなんだってやる! それが悪魔族のやり方よぉ!」
ハルカの罵倒に聞く耳持たず、カイザスは高らかに悪魔族の流儀を口に出した。
スパイク「なんかいいなそれ」
だがスパイクはその流儀に少しは感心していた。
ハルカ「もぉ〜! スパイクくんもひど〜い!」
カイザス「手始めにテメーらからぶっ潰してやる! 言っとくがオレ様がガキでも容赦しねぇぞ!」
スパイク「やれるもんならやってみながれってんだ!」
マリー「私達だって強いんだから!」
悪魔兵団幹部のカイザスを迎えうつマリーとスパイク達。
見た目がゴリラによく似ているだけあり、その太い腕を活かした怪力パンチを繰り出すカイザス。
だが潜在能力が解放されているマリーとスパイクはパワーだけでなくスピードもアップしているため、カイザスのパンチを軽々とかわした。
そのパンチはそのまま地面へと命中し、かなりのヒビが入っていた。
もし命中していたら、さすがのマリー達でもかなりのダメージをくらっていたことだろう。
困惑するカイザスをよそに、マリーはサーベル、スパイクはトマホークを使い、カイザスを斬りつけ、ダメージを与えていく。
カイザス「調子に乗ってんじゃねぇぞ! ショックストーム!!」
マリー「わわっ!?」
スパイク「うげっ!」
怒ったカイザスは右腕を横に振り、赤と黒の2色の禍々しい電撃波を発射。
命中してしまったマリーとスパイクは麻痺状態となってしまい、動けなくなってしまった。
スパイク「体が…言うこときかねぇ…!」
マリー「どど、どうしよう…?」
カイザス「手こずらせやがって! さ〜て、今度こそ思い知らせてやるぜ〜!」
不適な笑みを浮かべ、麻痺しているマリー達2人に改めてパンチを繰り出そうとするカイザス。
バニラ「ミャ〜!」
プラズマファルコン「クエ〜!」
そこへ空からバニラとプラズマファルコンがカイザス目掛けて飛んできた。
プラズマファルコンは両翼から電撃を拡散して発射、カイザスにダメージを与え、次にバニラが鋭い爪ですれ違い様にひっかき攻撃をカイザスに炸裂した。
ショコラ「バ〜〜〜、フ〜〜〜〜〜〜!!」
さらに4足で地面に立っているショコラは、大地のエネルギーをため、口(正確にはそこからペロッと出している舌)から黄金に輝く光波熱戦・グランドビームを発射。
カイザスに大ダメージを与えた。
テイムしている魔物達が活躍している間に、マリーとスパイクの麻痺状態は解除されていた。
マリー「みんなありがとう!」
スパイク「後は任せろ!」
マリーはサーベル、スパイクはトマホークを握りしめ、雄叫びを上げながらカイザス目掛けて思いっきり走り出した。
マリー、スパイク「ダブルスラ〜ッシュ!!」
マリーは右側、スパイクは左側から同時カイザスをすれ違いに斬りつけた。
それぞれの武器を握ったまま、ピタっと止まるマリーとスパイク。
斬りつけられたカイザスは振り向き、雄叫びを上げながらマリー達の方へ走り出す。
カイザス「うお〜〜〜〜〜!! あぐっ…!?」
するとマリー達の攻撃によるダメージが時間差で効いてきたかのごとく、急に止まり苦しみだすカイザス。
カイザス「こ、このオレ様が…ウソだ〜…!」
そのままカイザスは地面へと倒れ込み、紫色の粒子となって消滅していった。
スパイク「やったぜ!」
マリー「バンザーイ! イェーイ!」
嬉しさのあまり、スパイクとハイタッチをしようとするマリー。
マリー、スパイク「あっ…」
ところがスパイクはグータッチをしようと、手を握り拳にしていた。
マリー「じゃんけん、私の勝ち〜♪」
スパイク「おい!」
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