第36話:悪魔界からの尖兵
未確認魔物の捜索中、ドワーフの少年スパイクと出会ったハルカ達。
するとそこへ、悪魔界出身の魔物であるイーヴィルウルフの群れが彼女達の前に立ち塞がった。
ハルカ「ウインドスライサー!!」
トム「サンダーバレット!!」
ユリア「ホーリーフレイム・アタックモード!!」
ハルカは紫色の風の斬撃波、トムは緑色の針状の電撃エネルギー弾、ユリアは無数のピンク色の火球をそれぞれ発射。
イーヴィルウルフを複数一掃した。
一方、マリーとスパイクもそれぞれの武器を駆使し、イーヴィルウルフの群れを迎え撃っていた。
イーヴィルウルフは悪魔界からの魔物だけあり、並みの魔物より強く、スピードも速い。
それでもマリーはサーベル、スパイクはグレイトフルトマホークを使い、イーヴィルウルフの爪による攻撃を防ぎつつ、斬撃を炸裂してどんどん倒していった。
スパイク「やるじゃねぇか!」
マリー「そっちもすごかったよ! えーと…スッパダカくん!」
スパイク「ズドっ! スパイクだよ!」
お互いの力量を認め合い始めたものの、マリーはスパイクの名前を呼び間違え、怒られてしまった。
さらにマリーがテイムしているフェザーキャットのバニラも、潜在能力を解放してもらったことでパワーアップしており、新たに覚えた風攻撃魔法・トルネードカノンを発動。
口から発射された紫の風の破壊光線が、イーヴィルウルフの腹部を貫通した。
スパイクがテイムしているプラズマファルコンも空を飛びながら口から電撃光線を乱射し、バニラを援護した。
ノワ「いでよ、我が愛刀! 炎土剣ネオファング!!」
一方、ノワは炎魔法と土魔法で生成した専用剣である炎土剣ネオファングを召喚し、装備した。
土の頑丈さ、炎の斬撃、さらにはハルカのおかげで剣術の才能が開花したノワの技量が合わさり、ネオファングによる豪快な連続斬りが、イーヴィルウルフをどんどんと斬り倒していった。
今のところもろハルカ達が優勢であった。
だが倒しても倒しても、イーヴィルウルフは増えていく一方であった。
トム「くそっ! これじゃキリがない!」
ユリア「今の私達にとって、このオオカミさん達はそこらの魔物よりはマシな程度ですが、このまま長引くとまずいですね…!」
???「サーモサモサモ! いかがかな、我々の軍勢は?」
するとそこへ、水色の肌に、エルフのような尖った耳を持つ不気味な青年が、おかしな笑いをしながら現れた。
ハルカ「あなたは誰!?」
サモルド「私は悪魔族のサモルド! 悪魔兵団の幹部の1人である!」
スパイク「サーモン丼?」
サモルド「サーモン丼ではない!」
マリー「じゃあサンマ丼?」
サモルド「サンマ丼でもない! サモルドだ!」
高らかに名乗ったものの、マリーやスパイクにどんぶり関連の料理名で呼び間違えられるサモルド。
するとノワがこう訪ねてきた。
ノワ「悪魔兵団…お主らの親玉クロドンは数百年前に死んだはずだが?」
そんなノワの問いに、サモルドはこう答えた。
サモルド「確かに我が偉大なる主人、クロドン様はお亡くなりになった…。だがしかし、そのご子息であるゲムドン様が、悪魔兵団の最高指導者になられたのだ!」
スパイク「悪魔兵団だが歓談だか知らねぇが、要するにお前を倒せばこれ以上オオカミ共は増えないってことだよな!?」
サモルド「左様! だが貴様らは私にたどり着くことはできぬ! 畳みかけるのだ、我が同志達よ!」
サモルドがそう叫んで右手を突き出した瞬間、イーヴィルウルフがさらに召喚されていった。
マリー「また増えちゃった!」
トム「でも怯んでなんかいられない!」
するとどこからか、赤い火球らしき攻撃魔法がイーヴィルウルフの群れ目掛け放たれた。
サモルド「何ヤツ!?」
キツネ人族の少女「まだいけるでしょ? ハルカ、みんな!」
ハルカ達を助けたのは、オレンジ色の長い髪のキツネ人の少女率いる5人組の女性冒険者パーティーであった。
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