第33話:バニラの潜在能力
ユリアとノワの潜在能力を引き出したハルカ。
するとマリーは…
マリー「ねぇねぇ! いっそのこと、バニラちゃんの潜在能力も引き出しちゃおうよ!」
マリーはテイムしているフェザーキャットのバニラを抱きながら、そう元気よく言った。
するとメロスはこう答えた。
メロス「こういうタイプの魔物の潜在能力を引き出すことも可能です。 ただマリー様やトム様達とはことなる方法でして」
一同「ことなる方法?」
メロスの説明によると、ハルカが対象の魔物の体に顔を一定時間擦り付け、癒し度が上限に達すると潜在能力の解放が可能となる。
要は猫吸いと同じ感覚でやればいいだけである。
ハルカ「なるほど、猫吸い感覚かぁ…。ともかくやってみようかな!」
マリー「私、猫吸いなんてやったことないや」
ユリア「ちなみに私はキツネ吸いというものをカレンと一緒にドロシーによくやっていましたね!」
この世界にも猫吸いの概念があるのと、それのキツネバージョンも存在していることを知り、少しばかり驚くシズカ。
何はともあれ、ハルカは魔物用潜在能力解放のための猫吸いをバニラに対して行った。
バニラ「ミャ〜♪」
ハルカ「バニラちゃん、ふわふわだし、いい匂いする〜♪」
猫吸いしているハルカ、猫吸いされているバニラ、お互いに癒されている模様。
ちなみにバニラの体毛から醸し出されているにおいは、本当のバニラのように甘いにおいがしていた。
するとハルカの頭に直接メロスの声が鳴り響いた。
メロス「ハルカ様の癒し度が上限に達したため、スキル:潜在能力解放が使用可能となりました! 対象人物に対して使用しますか?」
ハルカの心の声「YES!」
メロス「かしこまりました! 潜在能力、開放します!」
メロスの宣言と共に、ハルカとバニラのいる方の地面に水色の魔法陣が浮かび上がり、バニラの体は水色のオーラに包まれた。
バニラの潜在能力の解放に成功した。
ハルカはステータスチェックを発動し、潜在能力解放後のバニラのステータスを調べてみた。
名前:バニラ
種族:フェザーキャット
性別:メス
ステータスポイント
格闘術:74 剣術:0 槍術:0 射撃術:65 弓術:0 盾術:0
ステータスポイント(魔法)
炎:0 水:0 風:98 土:0 雷:0 氷:0 回復:80 テイム:0
数値ありのステータスがすべて中級クラスにまで達しており、中でも風魔法は上級クラスに迫る勢いであった。
ハルカ「これなら並の魔物相手でも十分すぎるほど通用するね!」
トム「へー、バニラにそんな力が…」
マリー「これから一緒にがんばろうね、バニラちゃん!」
バニラ「ミャー!」
マリーは笑顔でそう言った後、彼女もハルカ同様にバニラを猫吸いした。
こうしてハルカは、新たに加わった仲間2人、さらにバニラの潜在能力を無事、解放したのであった。
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