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第32話:ノワの潜在能力

 ユリアの潜在能力が解放された後、ノワもハルカに自分の潜在能力を解放してほしいと申し出てきた。


ハルカの心の声「ノワくんの潜在能力もか…。ただでさえ強いのにさらに強くなるのか? それとも少しだけ強くなるのか? とりあえず試しに引き出してみようかな」


ハルカ「もちろん、どうぞ!」


心の中で心配しつつも、ノワの潜在能力も引き出すことも決心するハルカ。


ノワ「ではお言葉に甘えさせてもらうぞ」



本来のデーモンコボルトとして姿のノワは、そのフサフサの毛に包まれた右手で、ハルカ左頬をなで始めた。

 ほっぺたのなでられる感触、さらにノワのフサフサの手でなでられているため、ハルカはすごくうっとりとしていた。

 その気持ち良さのあまり、ハルカは幸せそうにこうつぶやいた。


ハルカ「ノワくんの手、気持ちいいしあったか〜い♪」


ノワ「そ、そんなにか…?」


ハルカに褒められ、照れてしまうノワ。



するとハルカの頭に直接メロスの声が鳴り響いた。


メロス「ハルカ様の癒し度が上限に達したため、スキル:潜在能力解放が使用可能となりました! 対象人物に対して使用しますか?」


ハルカの心の声「YES!」


メロス「かしこまりました! 潜在能力、開放します!」



 メロスの宣言と共に、ハルカとノワのいる方の地面に水色の魔法陣が浮かび上がり、ノワの体は水色のオーラに包まれた。

 ノワの潜在能力の解放に成功した。





名前:ノワ

種族:デーモンコボルト


ステータスポイント

格闘術:156 剣術:140 槍術:100 射撃術:109 弓術:50 盾術:108


ステータスポイント(魔法)

炎:155  水:0 風:0 土:130 雷:0氷:0 回復:0 テイム:0




 元からチートじみているのか、メインで高かった格闘と炎魔法は少しくらいしかアップしていなかった。

 とはいえ剣術が大幅にアップしており、しかも土魔法が上級クラスの状態で習得されていた。

長い年月を生きてきたノワも、これには少し驚いていた。


ノワ「まさか我に土魔法の素質があったとはなぁ…」


メロス「デーモンコボルトは本来、炎属性の魔物であるヒートコボルトが突然変異して誕生します。にも関わらず、土属性の魔法も秘めていたのは想定外でした」


マリー「これもハルカちゃんおかげだね!」


ハルカ「まぁ、それほどでも…」


 マリーに褒められ、照れるハルカ。




するとノワは、心の中でこうつぶやき始めた。


ノワの心の声「剣術の上達に土魔法の習得…面白いことになりそうだな…!」


不適な笑みを浮かべるノワであった。

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