第20話:絆の超連携
ハルカの説教により、仲直りをするマリーとトム。
ここからデーモンコボルトへの反撃が始まろうとしていた。
するとマリーは真剣な表情で2人にこう言った。
マリー「ハルカちゃん、トムくん! 実は試してみたい技があるの! 用意ができるまで時間を稼いでくれない?」
ハルカ「もちろん! トムくんもいいよね?」
トム「うん! 試すんならとびっきりすごいヤツをやってくれよ!」
マリー「任せて!」
マリーに信頼の眼差しを向けるトム。
対するマリーもやる気満々であった。
ハルカとトムの2人はデーモンコボルトの周囲を動き回り、撹乱しつつ、ハルカは火球、トムは針状電撃エネルギー弾を発射し、彼にじわじわとダメージを与え続けた。
マリー「潜在能力を解放してもらった今の私なら、こんなことだって…!」
一方のマリーは目をつぶり、自分の中にある水の全魔力を、握りしめているサーベルの刀身に集中していた。
水の魔力を纏ったサーベルは青く煌めいていた。
デーモンコボルト「おのれちょこまかと! ならばこの技でまとめて吹き飛ばしてやる!」
怒ったデーモンコボルトは、右手に魔力を溜め、強力な奥義を発動しようとしていた。
その右手は紫色の炎を纏っていた。
一方のハルカも、それに対抗すべく、両手に炎の魔力を込めていた。
デーモンコボルト「くらうがいい! 魔犬殲滅波〜!!」
ハルカ「ファイナルフレイム!!」
ハルカは両手の首を付け、その開いた手から黄金に輝く特大の火炎エネルギー波を発射した。
対するデーモンコボルトは右手から青紫色の火炎エネルギー波を発射。
しかもそのエネルギー波の先が犬の顔へと変化した。
ハルカとデーモンコボルト、お互いのエネルギー波が激しい押し合い始めた。
デーモンコボルト「なんと! 我の魔犬殲滅波と互角だと!?」
押し合いの末、お互いのエネルギー波は相殺された。
するとデーモンコボルトは大技を使って反動により、動きが鈍くなり始めていた。
トム「今だ! 今度こそくらわせやる! スカイラージボルト!!」
そこへトムも広範囲の敵にダメージを与えるスカイラージボルトを発動。
天空から放たれた緑色に輝く特大電撃エネルギー波が、デーモンコボルトを包み込み、ダメージを与えるのと同時に、その動きをより鈍くした。
トム「いいぞ! デーモンコボルトの動きがさらに鈍くなった! マリー、やるなら今だ! 準備はできたか!?」
トムがそう聞くと、マリーはサーベルに水の魔力を込め終わり、トドメの1撃をくらわせるための準備は完了していた。
マリー「もう大丈夫! いつでも行けるよ!」
マリーは水魔力を纏ったサーベルを持ちながら、消耗しているデーモンコボルト目掛けて走り出し、そしてジャンプした。
マリー「ハイドロサーベル!!」
デーモンコボルト「ぐわ〜〜〜〜〜!!」
マリーによる、こんしんの水の斬撃が、見事デーモンコボルトに炸裂した。
悲鳴を上げた後、デーモンコボルトは倒れていった。
マリー「やったー! 大成功〜!」
ハルカ「すごかったよ、マリーちゃん!」
メロス「はい、お見事でした!」
バニラ「ミャー!」
トム「やったな、マリー!」
水魔力を込めた斬撃を成功させたマリーはもちろん、そんな彼女に駆け寄ってきたハルカとトム、メロスにバニラ、みんな大喜びしていた。
デーモンコボルト「うぅ…」
だがデーモンコボルトはまだ生きていた。
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