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パートナー

俺は、フィンの元仲間と戦闘になった。


戦闘と言っても、ただの殴り合いだ!


しかも、相手は装備を外してる上に


俺様は、神からチート能力を授かった。


伝説級のインテリジェンスウェポン!!!


サッサと3人をぶっ飛ばして、金を巻き上げてやる。


そんな事を思いながら3人と戦っていると……


「……クソッ!!! フィンが倒れない。」

「コイツこんなに強かったけ!?」

「まぁ、強いと言っても攻撃力はゴミクズだから痛くも痒くもねぇーけどな。」


「はぁ!? 強がり言ってんじゃねーよ。

口から血が出てるぞ!」


にしても……俺は何百発殴ってると思ってるんだ!!! 

頼むから、そろそろ倒れてくれよ。


それから泥試合は、1時間以上も続いた。


そして……


「よっしゃーーー!!! 俺の勝ちだ!!!」


もちろん! 

神からチート能力を授かった俺が勝利した。


「……にしても、コイツら強かったな。

ステータスを覗いてみるか?」


そして、3人のステータスを覗くと

体のデカい戦士みたいな奴がレベル8で、後の2人はレベル5と6。


『コイツら対して強くないな……

なのに、何故苦戦をしたんだ!?

俺は、守備力500はあるんだぞ……攻撃力は無いが苦戦をする程の相手では無いはず。

て、事は、この子の攻撃力がめちゃくちゃ低いのか?』


まぁ、子供だから仕方がないのか……


そんな事を思いながら、俺は3人のテーブルに置かれた銀貨や銅貨を全て奪い取った。


そして、宿のババァに銅貨一枚を渡すと


「今日の宿代だ! 釣りは取っといてくれ。」


「フィン……バカ言ってんじゃないよ!

全く足らないよ。

銅貨一枚じゃリンゴ一つ買えやしないよ」


…………クソーーー!!!

やっぱりそうなのか!? 俺は、リンゴ一つより安い値段で売られていたのかーー!!!


それにショックを受けながら、俺はババァに宿代を渡すと部屋の鍵を貰い部屋へと向かった。



部屋に入ると俺は、自分の姿を鏡で確認してみる。


そこには、まだ幼さが残る白髪の少年が胸元にドクロのコートを着た姿が……


「ダサい……

でも、全身タイツよりはマシだよな……。」


そして、服の汚れをクリーニングでキレイにして少年の体を休ませる為に寝る事にした。


そして、翌朝


「……ここは、何処!?

ベット……部屋……何で???」


「やあ! 起きたか少年よ。」


「誰ですか!?」


「私か……? 私に名前は、まだ無い。」


「……そうなのですか。

しかし、姿も見えないのですが……何処に居るのでしようか?」


「姿なら見えているだろ! 君の胸元だよ。」


「胸元……?

なんだ!? この服は……? 

僕は、アイツらに装備の全てを奪われた後……裸で路地裏を彷徨って、あっ!

少し思い出した。

そして、ドクロの全身タイツを見つけたんだ。

それで、余りの寒さにそれを着た後からの記憶が……」


「そう! その後、君は気絶する様に寝てしまったから俺が、この部屋に運んだんだ。」


「そうだったのですか……それは、ありがとうございます。

でも、服である。

あなたがどうやって僕を運んだのですか!?

てかッ!!! 何で服が喋ってるんですか!??」


「いまさら……まぁ、良いけど!

話せば長なる。

ので……全てを話すのは面倒くさいから簡単に説明をすると、俺は【インテリジェンスウェポン】知能を持った装備だ!

そして、君に装備して貰いたい! と、思っている。

本当は、綺麗なお姉さんが美少女に装備して貰いたかったとも付け加えておこう。」


「はぁ……でも、良いんですか【インテリジェンスウェポン】なんて聞いた事もない!

そんな凄い装備を僕なんかが装備して?」


「ああ……動ける様になっただけでも凄く感謝しているから、少しだけ君の力になってあげたいと思っているよ。」


「ありがとうございます。

でも、装備って着るだけではダメなのですか?」


「そうなんだよ。

俺も着るだけで装備していると思っているんだけど……

なんか違うみたいで、ちゃんと装備しないといけないらしいんだ。」


「そうなのですか……

では、どうすれば良いのですか?」


「えぇ〜とね……」


『まずは、名前を決めて貰ってから。

強く念じて貰って下さい」


「えぇ〜と……まずは、名前を決めて!

それから強く念じれば、装備出来るらしい。」


「それなら、まずは名前ですね。

そうですね……

見た目からドクロさんでどうでしょう!?」


「まぁ、この見た目だからね。

それで良いよ!」


『ドクロと言う名前が刻まれました!』


「なんか成功したみたい。

まぁ、ドクロさんは呼びずらいからドクロのドックとでも呼んでくれよ。」


「分かりました。

ドックさん……いや、ドック! これからよろしくお願い致します。」


「ああ、よろしく!」


「では、強く念じてみます。」


「頼む!」


『フィンがドクロを装備しました。

これにより、フィンとドクロは血の繋がりよりも深い絆で結ばれました。』


「何それ!? 初めて聞いたんだけど……」


『神様からのプレゼントです。

生涯1人のパートナーで良いと言ったことからフィンを一生涯のパートナーに任命しました。

その為、フィンが死ぬまで離れることが出来なくなりました。

おめでとうございます!!!』


「……おめでとうございます! じゃねーよ!

どう言うことだよ!!!

一生涯のパートナーって言うのは、彼女だよ! もしくは、夫婦だよ!!!」


『洋服にとっての彼女、夫婦と言う定義が分からない為、装備者を生涯のパートナーに設定していたみたいです』


「知るか! そんな事、解除だ解除!!!」


『では、対象者であるフィンを操作して殺して下さい』


「……出来るか!!! そんな可哀想な事!」


『では、諦めて下さい』


「…………。」


「どうしました? ドック……」


「いや……何でもない。

いや……何でもなくない……。

フィン……すまない。

こちらの手違いで、お前が死ぬまで俺と言う装備を外す事が出来なくなった。」


「…………ちょ……ちょっと待って下さい。

僕は一生! 全身タイツで生きて行くって事ですか!?

そ……そんなの…………酷過ぎる。」


そうして、フィンは地面に這いつくばって泣き出した。

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