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宿

それから……


俺は、この少年を凍死させない為に宿を探し宿屋に泊めてもらう事を交渉したが、宿屋のババアに軽くあしらわれていた。


「《《だから》》! 金は、明日払うから今晩だけ泊めてくれって頼んでんだよ!!!」


「《《だから》》! 何で私がアンタみたいな万年金欠の冒険者をタダで泊めるしかないんだ!!! 営業の邪魔だからサッサと出て行ってくれ!」


すると、揉めている声を聞きつけて人が集まって来た。


「どうした? アマンダ」


「フィンの奴が今晩宿に泊めろって、うるさいのさ!」


「なに!? フィンが……」


「本当だ! フィンだ!?」


「何でお前がここに居るんだ!?

しかも、コートなんて着て」


そう話しかけてくる男達には、全く見覚えは無い。


「あ"ぁ!? 誰だ? お前ら。」


「何言ってんだ!? フィン……頭でもおかしくなったのか? 

お前達は、同じパーティーの仲間じゃないか?」


そうババァが伝えて来るが、全く見覚え無い。

それもそのはず! フィンとは、俺ではなく

この少年なのだから……


「何言ってんだ!? お前、さっき痛めつけて

お前から身ぐるみをはいだ俺達の事を忘れたのか?」


「殴り過ぎて記憶でも飛んだか?」


「あぁ……お前らか! で!?

お前らは何してんだ!?」


「それは、今回のクエストの報酬を山分けしていたのさ……」


「おいッ!!!」


「……あっ! わり〜」


そう言うと男達は、黙った。


…………今の反応は、この子も一緒にクエストに参加してるよな!?


『ほぼ100%参加していると思われます』


「そっか、そっか……だったら俺も分前を貰わねーとな!」


「何言ってんだ? お前……

お前みたいな役立たずに払う報酬は、いつも無いって言ってるだろ!」


「へぇ〜……いつも、貰ってなかったんだ。

お前らが座っていたテーブルは、あそこだな……」


「…………お前、さっきから何だ!?

その言葉遣いは」


「俺も思っていた!!!

報酬の事といい……コイツもっと痛い目に合わないと分からないみたいだな!」


すると、1番体のデカい男が蹴り飛ばして来た!


少年の体は、子供と言う事もあり軽々と吹っ飛ばされた。


「……いってぇ〜な」


本当は、痛くは無かったが……反射的に言ってしまった。


俺は、ゲームなどでも敵から攻撃を受けて吹っ飛ばされると! 痛い! と言ってしまう癖があるのだ。


それは、本当に痛い訳では無いのだが……なんか癖で言ってしまう。


などと説明をしていると、次の攻撃が飛んでくる! 俺は、それを交わすと……

相手を思いっきり殴りつける!!!


「うわっ!!!」


どうだ!!! 俺の渾身のカウンターは……


「……何だコイツ!?」


どうだ! 効いたか!!!


「フィンが……殴り返して来やがった!

痛くは、ねーけど。」


……痛く無いの!? この体(この子)もしかして、物凄く弱い?


「……なんか、今日のフィン! 変じゃないか?」


「確かに、よく見ると! 目の色もいつもと違って赤い気がする。」


「確かに、目が赤いな! いつもは、青色なのに……もしかして、コイツ魔物にでも取り憑かれてんじゃねーのか!?」


「そうだ! 取り憑かれてるに違いねぇ!!!

じゃなきゃ、こんな胸元にドクロが描かれてるダサい服なんか着るはずがない。」


「ふざけんな!!! これでも、マシな方だ!」


しかし、その言葉は伝わらず……


「聖水だ! 聖水でも、ぶっかけてやれ!!!」


そう言うと1人の男が持っていた聖水をかけて来た。


「冷たい! 何しやがる。」


「……何も起きないって事は、魔物に取り憑かれた訳では、ないみたいだな。」


「あたりめーだろ! 俺は、いたって正気だ」


内心は、少しヒヤッとしたが……

聖水をかけられても何とも無かったので、一安心した。


「でも、今日のお前! なんか変だぞ!?」


「はぁ!? テメーらに、あんな事されたんだ! 正気を保つ方がおかしいだろ。」


「まぁ……確かに」


でも、割といつものことなんだけどなぁ〜


「まぁ、そんな事どうでも良い。

お前が、俺達に逆らったらどうなるか!

キッチリと体に叩き込んでやるよ。

やるぞ! お前ら!!!」


こうして、俺は

この子の元仲間と戦闘になった。

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