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四十行以内に追放され、幸せな結婚をする公爵令嬢

作者: 月宮 かすみ
掲載日:2023/07/19

「ティアラ、お前は追放だ」


 突然呼び出されたわたくしは、殿下にとんでもないことを言い渡された。なにも心当たりがないのだが、何故追放などをされなければならないのか。

 思えばーー


「長い! さっさと返事をしろ! 五行も使ったではないか!」

「意味がわからないことをおっしゃらないでください。殿下、何か事情が終わりでして?」

「四十行以内に君を追放しなくてはならないのだ。それが私の使命なのだから」

「あら、それは大変ですわね。だから婚約破棄をぶっ飛ばしたのね。でもたったそれだけで追放とは失礼でしてよ? もっと明確な理由をおっしゃっていただかないと」


 意味がわからないが、殿下は何かと戦っているらしい。四十という数字には何か意味があるのだろうか?


「長文はやめてくれ! 文字の大きさによっては行数がずれてしまうではないか!」

「そんな機能使う人なんて稀ですわ。みんなデフォルト設定で見ているはずよ」


「のこり十二行。早く誰かと結婚して幸せになってくれないか?」

「早すぎですわ。そんな急かしても幸せな結婚なんてできなくてよ」

「ええい! ならもう仕方がない、俺と結婚するぞ!」

「追放したくせに結婚とはこれいかに」


「ああ、もう四十行目になってしまう!」

「大丈夫ですわ殿下。魔法の言葉を使いますので」

「魔法の言葉だと? それは何だ?」

「ふふふ、それはですねーー」


 こうしてわたくしは殿下と結婚して幸せになった。

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