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短パンうんこ  作者: 理科準備室
3/4

こんどはぼくの番

そしてしゃがむ方に入ってドアを閉めようとするとき、ぼくはこのままドアを開けたままうんこするとどうなるか試してみたくなった。

 家では四年生だからもちろん戸をしめてカギをかけてうんこするけど、ふだんおしっこでも体そう着に着がえるときでみんなの見ている前でする学校で、ドアをしめるのはみんなの前でこの中でぼくはうんこしていますと大声で言っているようなものだった。

 だから本当はドアを閉めてするから学校でうんこするのははずかしいんじゃないかという考えがぼくのあたまの中にうかんだ。今ならだれもいないから来ないうちにしてしまえば一番はずかしくないような気がしたけど、次のしゅんかんにもとつ然、便じょにだれかが入ってきたら見られてしまうぼくのうんこ中のすがたがうかんだ。自分でもそれは見たことはないけど、やはり見られるのはイヤなのでぼくはドアを閉めた。

 すると学校の中なのにぼくは本当にひとりになって、まわりもうす暗くなった。そしてカギをかけた。ぼくはもっとひとりになった。

 上からもれてくる明かりをたよりに、みんなと同じように地面のタイルの足の絵のところに足を置いてその白い便きをまたぐと、白い短パンとパンツを一気にひざまで下して、はだ色のおしりとちんちんを出した。そのときじゃまだったらそれもぬごうと思ったけど短パンはゴムでこしに留まっているだけなのでふだんの半ズボンに比べて、ベルトを取る必要もなくズボンが地面につく心配もないので家でパンツ一つでうんこするときみたいに楽に下すことができてじゃまじゃなかった

 そしてぼくは便きの上にこしを下ろしたけど、そのときあのポスターが目に入った。そこにはしゃがんでいる子がえがかれていて、それはうんこするときのみんなの姿だけど、今ぼくも、みんなと同じところに足を置いて、みんなとおなじかっこうをしていると思うとはずかしかった。

 ただみんなとつがうのは、そのポスターの絵の中の子はあたまに何もかぶっていないのに、ぼくはそのとき赤い体操ぼうをかぶっていたことだった、こしをおろすとき目の前のかべにそのぼうしのツバがくっつきそうでじゃまだっただけでなく、下の方はおしりとちんちんがまるだしなのに、頭は赤い体操ぼうをかぶっているのは自分でもすごく変でエッチに感じられたので、こしを下ろし終わったとたんにちんちんが少し金かくしの上の方を向いた。

 そうしてしゃがむと、まずはおしっこだった。おなかがおされて小便きの前では出なかった分のおしっこがすこしかたくなっていたぼくの白いちんちんの先から出始めた。おしっこは最初はしょぼしょぼだったけど、だんだんじょーっといきおいが強くなってきて、金かくしをこえそうになったので、あわててぼくはちんちんをおさえつけた。

 そうしておしっこ出はじめてから、じぶんがうっかり見落としていたことがあるのにすぐに気付いた。それは目の前の真ちゅうのホルダーにいつもの白いトイレットペーパーはないことだった。しゃがむまでトイレットペーパーがないことに気付かなかったぼくがバカだったけど、ぼくのうんこはおしっことの境に来ていて、もうこのおしっこがとまったら次に出てきそうだった。しかしトイレットペーパーがないからといって、もうやめることはできなかった。

 それでぼくは予びのトイレットペーパーが上のたなの方にないかと思って見上げた。おしりを出してしゃがんでいるぼくにはまわりの戸もかべもみんな何もかも高く見えて、その上には何も見えなかったし、あっても手が届きそうもなかった。前にトイレットペーパーをかくしたり便きに落としたりするいたずらをやったことがあるけど、今度はぼくがそういうめにあった。ぼくが手でおしりをふくことになりそうだった。

 でも、とっさにぼくはトイレットペーパーのしんがホルダーに残っていたのを見つけた。ホルダーからトイレットペーパーをぬくいたずらをしたとき、そのぬきかたをおぼえたので、終わったらそのしんでおしりをふけばいいやという考えがふいにぼくの頭の中にうかんだ。それで手でふかなくてすんで安しんしたせいか、おしっこが止まるか止まらないうちにおしりの穴からおなかにかけて、一気にあふれてくるものを感じた。かぜをひいた時にはきそうなのが反対からこみあげてくるみたいだった。

 ぼくはもうなにも考えず右手でちんちんをおさえながら、左手のこぶしをにぎりしめ,

サンダルを思いっきり踏みしめて、おしりの穴からそれを発しゃした。ぼくの口からは「くふっ」という声がもれて、頭の赤い体育ぼうも少しゆれた。

 するとおならまじりの「ぶっ」とという大きな破れつするような音をたてながら熱い感じのものがぼくのおしりの穴を通りぬけていった。それは太くてかたちのあるかためのでなくて、どちらかというとやわらかい感じのものだった。続けて「べちっべちっ!」という勢いよく出る下りうんこの音がおしりの下あたりでひびいた。同時にちんちんをおさえていた右手にびくんという手ごたえがつたわり、たまっていて出なかったおしっこがとう明な線をえがきながら金かくしに勢いよく「じゃーっ」という当たる音を立てた。

 でも、ちんちんはすぐにやわらかくなっていって、おしっこがつまりそうなのでぼくはちんちんから右手をはなしてにぎりしめた。すると、自ゆうになったぼくのちんちんからでるおしっこはもっといきおいを増し、うんこもますますおならまじりのはげしい音をたてながらおしりの穴から発射された。

 そのときぼくの耳にはかべ一つ向こうでは3年生が「ボールくれよ」とか「当たるなよ」という声がはっきりも聞こえた。そのさらに向こうは同じクラスの4年3組のみんながグラウンドで草取りをしていた。ぼくはみんなと同じように半そでのシャツと短パンを着て体そうぼうをかぶっていたけど、ぼく一人だけがその短パンを下げておしりを出してうんことおしっことおならだった

 でも、そうしてみんな一度に出るとそれまでのおなかの痛みがなくなっていって気持ちが良くなった。ぼくは気持ちよさにまかせてこぶしをにぎりさらに力んだ。すると「ああん」とぼくの口からちょっとエッチな声がもれて、「ぶっ」と便じょにひびくような大きな音のおならが出た。それも気持ちよかったけど、教しつみたいな学校のみんながいる中でしてしまったら、ぜっ対にすぐに他の子がそれを聞きつけて「へっこき!」とからかわれそうな大きさだった。

 でも、体育かんの便じょにはだれもからかう子がいないので、おならの音が消えると、もとのように体育かんでドッチボールをしている3年生の声しかしなくなった。ぼくはそれが何だかおかしくて笑いそうになった。

 最初のうんことおならが出てらくになり、どんなのが出たか気になったのでぼくは後ろをすこしふりかえった。白い半そでシャツのしたには短パンとパンツがサンダルのかかとまで下されていて、そこから真っ白でほんのり赤くつるんとしたぼくのおしりが丸出しになっていた。ぼくはそのおしりのほっぺたがかゆかったので右手でかいた。

 下ろされた短パンとパンツの下あたりにはうす暗くてはっきりみえたわけじゃないけど、形があるのではなくて茶色いどろっとしたものがたまっているのがあるのが見えた。それは教しつで算すうの授ぎょうをうけているときや、グランドで草とりをしているときやぼくのおなかの中にあったうんこで、やはり下りだった。ぼくの目には下ろされた短パンやパンツのすぐ近くに見えて、とびちってついたり、ニオイがついたりするかもしれないと思うとちょっとこわかった。

 おしりをかいているうちにおなかのおくのおしりの穴に近い方がたまってきた感じがしてきたのでぼくは左手のこぶしをにぎりしめて「ああん」と力んで、おしりをかきながらさらに出した。もうおしっこは出なかったけど、さっきと同じような下りうんこのやわらかそうなのがおなら混じりの「ぷぴっ」という音を立てながらおしりの穴を通りねけ、続いて「ばしゃん」と落ちるような音を立てた。それは最初出したうんこの上にさらにうんこがおちる音だった。

 そのときのぼくは、おしりの穴をうんこが通りぬけていく感じや、おなかがからっぽになっていく感じも気持ちよかったけど、みんながランドセルを背負ってやってくるみんなの学校のみんなの目の届かないところでこっそりとよごすいたずらしているような気持ちよさも感じてしまった。それはいけないことのように思えてだれにもはずかしくて言えなような気持ちよさだったから、思わずうつ向いてしまったけど、水を流せばさっきの「じょうかそう」に行って何も証こが残らないんだと思うと安心して、ぼくはまだおなかの中に残っているものを出した。

 それから出てきたのはそんなに大きい感じがなかったけど、そのたびにおしりのあたりから「ぽしゃん」とか「ぷっ」とか音がした。それといっしょにさっきぜんぶ出たと思っていたおしっこのしずくもちんちんのさきからぽたぽた落ちた。ぼくはさっき気になっていた赤い体そうぼうをかぶっていることをわすれて、おしりの二つのほっぺたのあいだからあいだから茶色いかたまりが出てきて白い便きにだんだんよごれがひろがっていくようすだけをかんがえていた。その間、ぼくはおしりがまたかゆくなって何度かかいた。

 でも、それだけをかんがえていられたのはほんのちょっとだけだった。それからすぐにぼくの出したてうんこのにおいがおならのにおいと混じって気になっていた。それはいつも家のくみ取り式でするときのような鼻にツーンとするようなにおいとちがう、くさったようないやなうんこのにおいだった。それまで学校は勉強するところだから学校でするうんこももしかするとくさくないかもしれないとちょっと思っていたけど、やはりくさかった。

 そのにおいで、ぼくは学校の便じょにいることを思い出した。もし、いくら授ぎょう中でもさっきみたいにドッチボールしている三年生や、ぼくみたいに草取りをこっそりぬけ出してくるうちのクラスの子が便じょに来て、この閉まっている戸をみつけたら下のすきまからのぞかれるかもしれなかった。でも、まだうんこはのこっていて、このまま出ると、また授業中にしたくなりそうな感じがした。ぼくはだれもこないうちにおなかの中のうんこを出し切ってしまおうと、何度もこぶしをにぎりしめ「ううん」といきみながら、それをおしりの穴からおし出した。そして、おなかの中がからっぽになって、おならだけしか出てこなくなっても、ぼくは何度もいきむのをくり返した。

 それで本とうに何も出てこなくなったので、ぼくはおしりをふくためにホルダーに手をのばしトイレットペーパーのしんをぬいた。でもしんをボール紙のつつのままおしりに当てることはできなかったのでななめに入っている線にそっておしりをふけるように手で切った。そうすると内がわの灰色でけば立っためんが見えた。おもてだとつるつるしてかたそうだったので、こちらでふくしかなかったのでぼくは思わずじっと見てしまった。

 これでおしりをふくのは手でふいてゆびにうんこがつくよりはよかったけど、これでぼくがただの「学校の便じょでうんこした子」だけだったぼくがさらに「トイレットペーパーのしんでおしりをふいた子」に落ちてしまうのはまちがいなかった。それは体育用ぐ室にころがっていたドッチボールでふいたのと同じくらいものすごくきたないことを学校でするような気がした。

 それでもぼくは思い切って、切ったトイレットペーパーのしんのうらがわをおしりのほっぺたの谷まにおしつけて、なるべく角が直接おしりの穴をこすらないようにそこをそっと数回こすった。トイレットペーパーのしんがおしりの穴に当たるときの気持ち悪さはその時のうんこのにおいとともにずっと忘れそうもなかった。

 そのあと、ふいた面を見ると茶色いものがべっとりついていたので、ふく場所を変えて数回ふいた。それでも茶色いものが付いてきたので。今度は折りたたんでつるつるした面の方をおしりのほっぺたの谷間におしあててふいた。やはり茶色のがついたけど、ぼくはそれ以上どうすることもできなかったので、ふきおわったトイレットペーパーのしんを便きに捨てて、パンツと短パンを急いで上げた。パンツを上げたとき、やはり、パンツがよごれたようなかんじがしたけど、ちょっぴりみたいだったからまあいいや。

 そして、どんなものが出たかよく見てみたくなって、ぼくは便きをじっと見た。白い便きの底には出たときの感じのとおり、かたちのあるものはなくて、しゃがめばその上がきんたまからおしりの穴のあたりにおうど色というよりは灰色に近い感じのやわらかいどろのようなうんこは広がっていて、捨てたばかりのトイレットペーパのしんがその上にかぶさっていた。のぞきこむと味そのつぶみたいなのやすじみたいなものがいっぱい見えて、算すうの授ぎょう中からずっとこれがおなかの中であばれていたとおもうとおかしかった。でも、なんかすっぱいような気もちわるいにおいがしてせっかくおとなしくなったおなかの食べものがまたあばれた。しかし、こんどはうんことははんたいがわの口からのぼって出てきそうになったので、便きにたまったものを「じょうかそう」に流そうと手前の真ちゅうのコックを引いた。

 でも、水が流れない。もう一度引いた。でも流れなかった。このまま残していくとおしりをふいたトイレットペーパーのしんとともに、みんなにぼくのうんこがみんなに見られてしまうことは確実だった。それはせっかくかぎをかけてドアをしめてだれにもここまで気ずかれずにこっそりうんこできたのに、そのはじめのしゃがんで短パンやパンツを下ろすところから、トイレットペーパーのしんでおしりをふくところまでまでぜんぶ見せてしまったのとおなじことになってしまうことだった。

 ぼくはこのまま教む室に行って先生を呼んでくることをすぐに思いついた。一年生の入学式の日、さいしょのきょう室で先生は「先生は学校のお母さんです、学校でこまったことがあったら、なんでも先生にいってね」といっていたから、流れなかったうんこも何とかなりそうな気がした。

 でも、おもらしも片づけてくれる幼ちえんの先生とちがって授ぎょうで算すうや国ごを教える小学校の先生はうんこはべつの世かいだった。かん字や算すうの式をうんこでよごすようでぼくもイヤだった。何よりも先生をよんでくると、みんながいっしょについてきて、うんこといっしょに流されないまま残っているトイレットペーパーのしんでそれでおしりをふいたことがバレて、ふつうの紙でふかなかった子としてみんなの前で注意されるかもしれなかった。

 だからぼくは先生をよばないことにした。だれも来ない今のうちにそっとぬけ出せば、ぼくがしたことだけはわからないはずだった。そっとカギをはずしドアを少し開けてそのすき間から外を見回した。本当に外にはだれもいなかったけど、昨日この体育かんの便じょの入り口に張ってあったのを見たビニールのひもと「このおべんじょをつかわないで!」と書かれた紙がすみに落ちていることに気付いた。しかも、その紙には続けて「いまはみずがでません」と昨日読み落とした一文が書かれてあった。ぼくは水がながれない便じょでうんこさせようと知らない子のいたずらにひっかかってみたいだった。いま厚葉小のどこかで授ぎょうを受けているはずのその子がぼくのすがたを見て笑っているような気がしてすごくくやしかった。

 しかし、それはいま気づいてももうおそかったし、もし仮に気づいて引き返しても、あのときはわたりろう下でもらしたかもしれなかった。それにくらべたら、ここでだれにもきづかれないうちにうんこしてこっそりにげたほうがずっといいと、ぼくは思うことにした。ぼくは、そっとドアを開けて後ろをふり返らずにそのまま外に出た。そして、手洗い場でさっさと手を洗うと、ぼくは来た時のようにドッチボールしている3年生のわきを通り、グラウンドに出て、便じょに行く前と同じようにだれもいない「じょうかそう」の付近で一人草とりをはじめた。もしかすると、ぼくのからだのどこかからまだうんこのにおいがするかもしれないので、体いくの時かんのあいだだけでもぼくはできるだけみんなからはなれていようとおもった。体いくの草取りが終わって集合したときもぼくが便じょに行っていたことについて何か言ってくる子はいなかった。

 足をあらって体育館にあがりわたりろう下をとおって4年3組の教室につくと、ここまでうまくいったから、きっとだれかがこっそり気付いて流してくれるだろうと思いこんで安心して、ぼくは着がえた。体そうシャツに短パンに赤い体そうぼうと、うんこのとき着ていてどこかににおいがついているかもしれないものを全部ぬいだ。もちろんおなかの中もすっきりしていたので、ぼくはまるで2げん目の算数の時間より前の、学校でうんこしたくなる前のぼくがもどったような気がした。


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