壊れモノの私②
ハンニンに告ぐ!もうニゲ場はないぞ!!的な。って誰が犯人だよ。
まぁ結論から言うとですね。真向勝負しか選択肢は
私には残されてはないんだよね。スタート地点でもある
この家の内部の事に関しては。
私が今着ているこの服だって。今日これ着れと放って
寄越されるフリフリのリボンの付いたピンク色の服なんだ
けれどもね。お役目考えたらホラあれだ。
ケ〇ッターチーとかクリスマスに食卓に上がる七面鳥の
丸焼きの脚とかに付いてる包装みたいなモンでしかないん
だよね。てな事をば間抜けにもさっき気が付きました。
要するに私がここに居るよ。って目印な訳で。お粗相とか
したら何だアイツ漏らしたぜ。とか指刺して笑われるだけ
の為に設えた物。なんだ。そうか。段々派手な色になってく
なぁ。と思ってたら包装状態に慣れさせる為だった訳なのね。
ペットに衣装を着せて喜んでるだけだと思ってた過去の
私の危機感の無さにため息ついちゃうわ。
でもこれで。少なくとも追跡魔法とかいうズルい方法は
滅多に使われないだろう事は確定した。目視と鼻と耳だけで
狩る伝統的な方法での狩りゴッコならば、そこに私の付け入る
隙はある。もってけそうなのはお気に入りのオモチャ位かなー?
まぁそれだって延々と持っていける訳ではないだろう。
むしろそっちに何らかのシカケが施されてると思った方がいい。
刃物類は使用不能。だってあいつら自前の牙とか爪とかあるし
いくらひ弱な害意の無いペットだからと言って金属刃物類なんか
絶対に渡さない。せいぜい木のスプーンだとかお皿だけだった。
固いお肉だとか果物なんかはホイ寄越しな。グシャバキ。
で済ませちゃう様な連中が行儀良く、ニンゲンサイズのナイフや
フォークやらを使うとでも!?
ニタァと笑う虎男がレア焼肉齧ったそのお口の舌でペロンと
これ見よがしにこちらを舐めて来たりと絶対ワザとですよね!?
的な可愛がりされてきたお陰かどうやらヒャッハーな世情にも
慣れては来たけれど、お外に出せれそうかな?と思った矢先に
コレな扱いは流石にどうかなとは思う所。
それがアイツらの殺り方なら仕方ないよねー。
イやシカタナクなイ。
グタグタ言ったってしょーがない。そっと出るか慌てふためいて
ここを出るかの二択しかないなら出入口からそっと出よう。
窓から脱出?もう忘れたのかぃ?あいつらどんちゃん騒ぎを
階下でやってるんだぜ?窓の下にもワンワンオが待機してるに
決まって居るじゃナイカ。はっはっは。チクショウ泣けるぜしかし。
せめて粉塵爆発でも・・・あー台所の場所分かんないからパスだわね。
意外と危機管理は徹底してるわアイツラ。
囲うのならば徹底的に危険を排除するとは思うんデスよね。それが例え餌でもサ。
尚オモチャはボール系とかお人形的なナニカ。スプラッタな日常世界ではぬいぐるみ系は
ちょっとねぇ? 尚一応飼い主的には猫可愛がりしてました(ネコ科だけに)。