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路傍野姫狐  作者: きつね耳モフモフ
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壊れモノの私①

私がコワレルマデ

ある日、突然お前は闘犬レースみたなモノの先頭で

活きたまま放たれる鶏みたいな存在だと告げられたのであれば

貴方ならどうするだろうか?ただ単にその場から逃げる?

それとも泣き喚いて自分の所在を明かし、なーんだバレちゃった

かざーんねん。とその場で頭からバリバリと喰われる方をば選ん

じゃったりするんだろうか?

        ふ・ざ・け・ん・な!

 だーれが狩りゴッゴ的なヒャッハー祭りのの景品になんて

進んでなりたいと思うのよ。これだから脳筋の獣人どもは・・・

 そう。私を絶賛喰いたぐってるであろうあの連中は、テンプレ

通りの獣人族だったりする。そしてまさに餌になりかけている

この私はと言えば、これまたテンプレ通りの異世界迷い子だ。

 私はしがないOLで。明日から連休だからとその前日に夜勤

と言う名の無料ご奉仕作業からよーやく早朝に開放されて。

 眠気と書類の目疲れでボーっとした頭を抱えつつ、会社が

借り上げた安宿に向けて通勤ラッシュが始まる直前位の駅ヘと

向かう道をとぼとぼと歩き、ピヨピヨと点滅する交差点をば

渡り終えたと思ってたら、いつの間にかこの異世界へと

紛れ込んでいたのである。

 んでもって、なんでこの状況に陥ってるかというとですね。

 親切心を起こしたから。

はいぃ?なんで?とそこの貴方そう思うでしょ!?私もだよっ!!

 通勤ラッシュにしてはやけに多彩なコスプレ軍団だな?とか

こんな大規模イベントあったけかな?あはははは寝ぼけてんなコレ。

とか平和ボケなお気楽娘はすれ違った若者が落っことした書類入れ的

なモノを見逃せばいいものを、つい拾って追いかけて行って届けたらば

路地裏のどん詰まりに連れ込まれての集団フルボッコな目に遭って。

 着てるモノから持ち物、まぁお財布位しか入って無かったけれども

それらを奪われた挙句に小汚い小部屋につ突っ込まれて目を回してたら

いつの間にか彼らのボス的存在にお買い上げされてた模様。

 ひぃぃぃ。殺される。と隅っこでブルブル震えてるばかりの私の何処が

壺にハマったのかは知らないけれど、その男の住居らしき家の二階の

部屋の一つで室内飼いにされましてね。絵本だとかオウムの真似とか

いろいろイベントを経てよーやく人心地ついてきたと思ったらば、

案の定。あいつら私の事を賭け事の対象にしてやがったんです。

 読んでて良かった携帯電子小説の数々。肝心のスマホは会社の私の

机の書類の山の下に忘れて来てたんで何とか無事だろうけど。

 拙いながらも彼らの言ってる事位は理解しててもあえて頓珍漢な事を

やってたりしてた私を褒めてあげたいわ。お陰であいつら油断しすぎ。

 この異世界、獣人が居るだけあってかテンプレ通りに剣と魔法の

世界で全体の文明度的には地球の中世程。そしてこれまたお約束通りに

獣人達は魔法に疎いというか小馬鹿にしてる方々だったりする。

 まぁそういう訳で従属の首輪とかは私には施されてないんだよね。

実際は私をおっ立てて食い殺す事が最終目的だったからみたいだけど。

 つーか防音とかしてない癖にこれみよがしに大声でしゃべくり回って

るとこ鑑みると、そろそろスタートの号砲的な合図が下されるのかな?

 抜き足差し足で部屋のドアの鍵が開いてるか確認すると・・・

カチャリ。うんやっぱし開いてるわ。やばい。やばすぎる。

 だけど私がここでパ二喰ってたら即終了になる自信がある。逃げ出せ

るっつーことは町内だか街中の配置はほぼ終了してると思った方がいい。

 だけど魔法がぶっ飛んでこないんなら何とか逃げきれるかなー?

こういう場合はあいつらの裏をかかないとね。

 さぁどうやって此処から逃げだそうか。

 ねぇ。私はこれでも期待してたんだよ。アナタのシンセツが本物であるコトに。

でもね。それはスベテうそだった。だからカケをしましょう。

 ワタシガイキノコレルカドウカヲ・・・

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