マーリン
さて、どれから読もうか。ん?やばい。
ここにある本。
全部日本語じゃない。
まじかよ。せっかく読ましてもらえるのに。
あっこれは読めるな。
{日本語:アルカナ言語辞典}
ちょうどいいじゃねーか!!。
これ読んだら、ここの言語わかるようになんじゃね?スゲー分厚いけど。
あっとりあえず聞いとこう。
「なあ、じいさん?。」
「なんじゃ?」
「ここの言語ってアルカナ言語?」
「そうじゃよ。」
「ありがと。」
「ホホホ、また分からんことがあったら聞きなさい。」
さて、それじゃあ読み進めて行くか。
あっそうだ。オプションから通知をOFFにしておこう。
今は、4時前か。
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「おおーい。おおーい」
「はっ。なんだじいさん?。」
「いやの、もうすぐ店じまいするでの。」
「え、」
急いで時間を確認すると、ゲーム時間は6時を過ぎてた。
「すまんじいさん。熱中してて…」
「いいんじゃよ。そんなに熱心に読んでもらえて、本も嬉しいじゃろ。」
「そう言ってもらえると助かるよ。そうだじいさん。この辺の空き家って、勝手に使っちゃダメかな。」
「ん?別に構わんが、なんに使うんじゃ?」
「おおいいのか。実は俺、金が無くてな、宿にも泊まれなくて、どっか寝床を探してたんだよ。」
「なんじゃそういうことか。それなら、いくらでも使えばいいぞ。ほとんどわしは使わんからな。」
「ありがとなじいさん。ていうか、このへんの空き家って、もしかして、じいさんの?」
「?、そうじゃよ?」
「ええぇ。」
まじこのじいさんなにもんだよ
あ、そうだ。
「なあ、じいさん名前なに?」
「わしか?わしはマーリンじゃ。よろしくの」
「俺はノエル=リズ=ヴァレンタイン。こちらこそよろしくな。」
マーリン?やっぱこのじいさんタダ者じゃねえな。
「なあじいさん?この本、空き家に持って行って読んでもいいか?」
「そんなことなら全然構わんよ。というか、今からも読む気か?」
「そうだけど?」
「そんなに読みたいなら、ここに泊まるか?」
「ここ?ここって、本屋に?」
「ああ、そうじゃよ。眠くなったら、カウンターの中に簡易ベットもあるぞ?」
「まじ?」
見てみると、マジで有った。
「でも、いいのか?今日会ったばかりの人間に…」
「ホホホ、それこそいらん心配じゃよ。そもそもこの本はわしが作った写本で元本は別のところにあるし、もともとここの本はタダじゃからの。」
「そっか。そういうことなら、お言葉に甘えさせてもらうよ。」
という訳で、本屋に泊まることになった。