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9月5日

九月五日は寝ることもなく始まった。時刻は八時半。


「そうだ、免許証の再発行に行こう」


以前財布を無くしたので、免許証がないのだ。再発行は遅起きには厳しい時間帯に開いてすぐにしまるので、中々行けずじまいだったので、行くことにした。もちろん、朝ドラを見てからね。


サイトから色々必要書類を見て、用意していざ出発。向かうのは大宮駅のソニックシティビルの四階。


まあ大体大宮駅までは一時間くらい。電車に揺られるぼく。ぼうっとする。


ぼくは、ぼくだと思う。宮崎駿は宮崎駿だと思う。細田守は細田守だし、新海誠は新海誠なんだと思う。


彼らに才能があったかなんてぼくには興味のないことだし、そもそも才能ってなんやねんって感じなので、父の言いたいことはわかるようでわからない。


だってぼくはまだ才能どうこうを考えるまでに至っていないのだから。今は脚本を書くのが楽しい。映画やドラマを観るのが楽しい。脚本家の先生や生徒のみなさんに指摘してもらえるのが楽しいのだ。


でもしじみであるぼくは、中々口を思うように開けない。想いを口にできない。だからこそぼくは文字で人になにかを伝えようともがく。


そうこうしている内にぼくは大宮駅に着いた。ピーカンなのでまぶしい。でも鬱屈する気分は晴れた。


「な、なんだと……?」


恐ろしい事態が起こった。


「ま、また撮るのか、再発行って」


そう、てっきり前の写真のまま再発行されるのかと思っていたらそうではないらしく、また撮影されるらしい。


だが、ぼくはぼさぼさの髪でまゆげも整えてなくてひげもそんなばっちりじゃなくて……


「うんもうどうにでもなれ」


ここまでくるとどうにでもよくなる。免許証の写真なんて基本ブサイクだし。いいや。


鏡はあったのでいちおう髪を整えてパシャリ。んー、老いたな、ぼく。


帰りはぼうっとすることなくシャドバをやって気づけば最寄り過ぎてた。


帰ったぼくは昼飯を食い(TKGと余りもののみそ汁)、またパソコンを開き脚本と向き合う。そしてついに完成。


我ながら上出来である。これならささみも喜んでくれるはずだ。たぶん。


あとは前に観たフラガールの映画のレポートを二時間くらいかけて完成させる。


「つっかれたーーーーーー」


そこから僕は仮眠をとることにした。夜の六時くらいに起床してちょっとYouTubeを見る。夕飯を食べてから、ぼくはFGOをやることにした。


FGOは、ぼくが今一番ハマっているアプリゲームの一つだ。それはなぜか。


ストーリーが本当に面白いからである。ほんとやばい。とくに円卓の回。


そして今回は前にやったイベントの復刻。そのときはまだFGOをやっていなかったので楽しみだ。


わくわくしながらイベントをやり始めたが気づけば寝落ちしていました。


起きたのは深夜三時。


「やべ、ランニング行かないと」


支度をしてランニングへ。人通りのない道をひたすらに走る。


ふと、妙案を思いつく。


それは今回の脚本家の先生から出されたお題、『名刺』の脚本だ。


この『名刺』は任意でありいつでもいいので、考えられるだけ考えられる。


ちなみに物を使って脚本を創れというお達しは初めてだ。ふーむ、どうしようか。


ランニングしながら構想を練る。ねるねるねるね。


まず、妙案で思いついたのは今日(厳密に言うと昨日)の朝ドラ半分、青いで登場したトランプタワー。最後のところで崩れてしまい三人で笑うシーン。わりと好きだった。


あのトランプタワーを名刺にしてみようという考えだった。


ここから導かれるのは、トランプタワーを名刺にしちゃうなんてさぞかし名刺を馬鹿にしているまだぺーぺーの新米野郎なんだろう。みたいな。


ならそれとくっつける相棒的なのはベテランでそういうのをめっちゃ大切にするやつなんだろう。とか。


「んーんーんー」


悩んでいたらいつもよりペースがゆっくりでいつもより長く走れそうだった。ので少し遠くまで走る。そこから脚本を考えながら歩く。歩く。歩く。


名刺を使うとしたら外回り。営業。新米は名刺でトランプタワーを作る。ようは名刺に思い入れがない。最後の一枚で完成するところで名刺が切れる。こんなことするのは男。なら相棒は女。


相棒の女はそんな彼を見かねて怒る。「切れたからってキレないでくださいよー」みたいな軽い感じの彼。青筋浮かべる相棒の女。「よろしい、ならば戦争だ!」ぶっ飛ばす。


で、こっから名刺の重要性のエピソードを絡めて新米野郎は名刺をちゃんと持とうって気にさせる。


「名刺、持ってるわよね?」「もちろん」みたいな!


でも肝心のエピソードが思いつかないけどそりゃそうだ。だって名刺とかもらったこともなければ持ったことないんだし。


ぺら3だからなー長々としたものは入んないしなー。


ま、これはいずれ考えるか。ネットに転がってんだろ、エピソードなんて。


と考えたぼくは家に戻りシャワーを浴びていざパソコンへ。これを書くわけだ。


「それにしても……」


書いてて思う。なんか普通の文章になってきた、やばい。年を食うと少年のような文章ってこんなにも書きにくいんだね。


まあ、ああいうのって気分が乗ってないと書けないし、今回はちょっと重いものがあったからしかたないね。


こういうときもある。それがこのしじみの一日分の気持ちなのだから。


でも書いてて楽しいよ。いつか振り返ったとき恥ずかしいかもしんないけど、こうやって文に残せるのは気分がいい。


ではこれで。


しじみの一日分の気持ちでした。





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