レイスたちのお遊び
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異世界に連れてこられてから約五百年。高校生の時に連れてこられてもとい召喚されて俺たちはこの世界に来た。高校三年生全員が魔法陣から現れたときは逆に王国側が大変な騒ぎになったのは今でも「ざまぁ」と言えるくら今でもいい思い出だ。では呼ばれて俺たちは何をしたのか。それは王国の発展だ。魔物の被害を抑えるために兵器を開発したり、食料自給率を上げるため農業方法を改善したり新しい農法を提案したりなど内政チートぶりをクラスメイトたちが発揮した。
この世界は異世界と言うだけありスキルやレベルが存在する。ここまで言えばもうお分かりだと思うが内政だけではなくチートで無双もできてしまうと言う事だ。そのためかどんどんと国土を広げ国を大きくしていっった。これだけの話を聞くと「いいのでは?」とお思いの人もいらっしゃるだろう。けれどいくら力を持っていてもそう簡単に物事がうまく進むかと言えばそうではない。
新しいものを開発すれば他国が狙ってくる。新しい農業法が画期的過ぎてそこから出てくる莫大な税金を横領したり、はたまた奴隷制度を急に廃止させたりして労働者不足になり、今まで奴隷のおかげで安かった人件費が莫大になり財政難になったりなどこの他にもまだあるがそう簡単には物事がうまくいったためしがない。そして俺と俺の友達がそのすべての尻拭いをした。これが俺たちの不幸の始まり。
小説やアニメなどにもあると思うがイケメン、リア充どもは非常にうざく感じるが別段俺自身もそんなに顔は悪くはない。だがそれでも本物のイケメンどもには勝てないわけだが、そいつらが異世界でチートを発揮するたびに俺たち省かれ組が尻拭いをするこんな構図なっている。
俺たちもチートは持っているが別段奴らのように人に迷惑かけることには使っていない。使うとすれば国のためだ。ポーションを作ったり、奴隷から優秀な人材を見つけてきたり、自分たちのせいで来てしまった他国の密偵を殺しまくったりなど俺たちはなるべく影響が少なくなるようにやったつもりだ。だが奴らリア充どもは自分たちの影響など考えもしない。そのため俺たちが-まあほとんど密偵の暗殺や貴族の暗殺、情報操作などだが-尻拭いをしてこの国は守られてきた。俺自身そう言っても過言ではないと感じている。なぜなら王国は俺たちを召喚してから有頂天になり何もしないし(やることやっていたがそれだけ)、リア充どもは暴れまくるし、俺たち省かれ組は馬車馬のように働いていた時間はまだ憎しみを帯びて記憶に刻まれている。それだけ周りのことを考えなかったと言えばお分かり言ただけるだろう。
そんなこんなで事後処理をやっていた俺たちに不運が舞い降りたのが俺たちが二十三歳の時だ。俺たちは恒例のごとく王国各地でやらかすリア充の事後処理に精を出していたとき、なぜか知らないが俺たちのやってきたことがリア充どもに非難された。別にそれだけなら俺たちもどうでもいいと思ってスルーするはずなのだが、このときすでに義務教育が広がり俺たちしていたことがリア充どもから民衆、国民に暴露されていたのだ。当然賢くなった正義感溢れる国民は俺たちのことを悪魔だの、人でなし、化け物などと蔑んだ。勿論教会も求心力を得るためにここぞとばかり俺たちを批判し、教会の名に置いて破門した。そして俺たちを召喚してから何もしていなかった王は俺たちを国家反逆罪として処刑を命じた。俺たちは当たり前だが持ち前の隠密で逃げるが同じチートを持っているリア充組からは逃げきれず、処刑された。言い訳ではないが必要悪は必ず必要なことだ。それはこの世界に来る前から知っているし、世の中はきれい事だけでは生きていけない。そして案の定俺たちがいた国はその三十年後に簡単に亡んだ。原因は情報戦での負けというのが大きな敗因だろう。俺たちが死に防諜や諜報に大きな穴が開いた。さすがに三十年もあれば立て直せるだろうと思っていたが奴らお花畑組の性能をなめていたようだ。俺たちがいた国は内部崩壊によって破滅した。国が割れ分裂した。戦争が起こり優秀な人材が何とかしようと頑張ったがお花畑組がそれを邪魔して来る。あいつらも所詮は人間だったのだろう。欲を望み奴らの中でも「次は俺が国を取り仕切る」などと言い出し分裂が始まった。もう五十過ぎているのにと思いながらも俺たちはあきれ果てた。その時の俺たちが残した言葉は「ふ、ざまぁ」。最後まで心配してやった気持ちを考えれば自然と出てきた言葉だ。
死んだ俺たちがなぜこんなことが分かるのが疑問に思われる方もいらっしゃると思うが、この世界はファンタジーな世界で何が起こるかわからないそんな世界だ。ではどんなことが起こったかそれはもうお気づきの方がいらっしゃるかもしてないが、レイス、魔物になったのだ。俺たちが魔物になったと気づいたのは殺されてすぐのことだ。なぜなら皆、黒いボロボロの衣になって浮いているからだ。それとステータス確認が一役買っている。そのため不老になって人にも迷惑が掛からなくなった俺たちは遊び始めた。それから国が亡びると聞いて年を取ったお花畑組を見て事情を知ったというわけだ。
はっきり言ってしまえば無理な変革はそれなりの副作用がある。奴らはそれを考えずに変革を推し進めたために周りがついていけなくなった。そして周囲にいい影響もあるがそのおかげで損をする人もいるわけでだからこそデメリットをどれだけ小さくできるか元の世界でも頭を悩ませて考えられていた。だから亡んだと言ってもいいかもしれない。
さて王国が亡んでからはもう遊び放題だった。俺たちは生前の能力も引き継いでいるため奴らが作った技術や魔法、知識は俺たちが焼き払いリセットさせたり、俺たちの処刑に賛同した貴族どもや教会を潰し回ったり、レイスの特徴である瘴気を振りまき魔物の土地を奪い返し、環境保護に努めたりなど悪意に満ちた所業を繰り返した。だけどさすがに萎えるものでだんだん飽きてくる。
では今度何をやろうという話になりその結果、レイス検証をしようと言う事になった。俺たちはレイスになったがそのはい強さや特徴をまだにつかめていなかった。そんなこともあり最初は進化してみようと言う事になった。魔物はある程度経験値がたまると進化する。そしてそれをレイスでやってみようと言う事で皆で魔物や人間を襲いまくって経験値を上げレベルを上げ、そして進化した結果最終的に『死神の召使』になった。ここまで来るのに軽く四百年は過ぎている。それに人間、魔物合わせて累計数億ぐらいは殺したと思う。まあ十七人の最強レイスが世界中飛び回って殺し続ければそうなる。それに一度は人間絶滅の危機に追いやったこともある。俺たちが瘴気を振りまくことはご存知だと思うがそのせいか人間が住める土地が極端になくなり、逆に魔物のが住める土地になった。そしてそれを半世紀ごとに魔物と人間を交互に入れ替え、殺しながら進化した。それでも終わってしまうとまた詰まらなくなる。
そして‥‥‥
現在21:00 『召使の森』と言うところで作戦会議を俺たちはしている。
「なあ~次は何する?」
「そうだなあ~いっそう人間の国で遊んでみるか?」
「めんどい。けど人間の国で遊ぶなら何する?」
「そう考えると内政になるんだよな~」
「確かにな。平民とか奴隷から成り上がるのも俺たちがやっちゃうとすぐ終わるからな」
「だけど最近、人間の勢力がもとに戻ってきたよ」
「そうだ! たまには子供で遊ぼう!!」
「ん? どういうこと?」
「や、だからさ~、貴族だと内政に最初からなっちゃうじゃん。そしたら国政に携わるとかなんやかんやするいつものパターンになる。だがら貴族は貴族でも子供に乗り移って学園で遊べば楽しそうだ。あと大人になっても俺たちで派閥作ったり、某笠会社みたいに地下施設、地下研究所作ったりすれば楽しいと思うんだよ」
「うんん~。悩みどころだなどうせ内政になっちゃうんだからな。けど映画に出てくる地下施設を作るのは面白そうだ」
「だけど俺はいいと思うよ。お花畑組の二の前にならなければ」
「そうだな、俺も賛成~。俺たちで最も安定した国を作ればいい。俺たちは乗り移れば何回でもできる」
「けどなどうせ諜報とか防諜とかになるのは目に見えているよ」
「確かに前回は味方に裏切らられたからな。けど情報戦で負けるわけにもいかなし。俺たちの中で分けるしかない。もしくは前みたいに優秀な奴を育てるかだ」
「安定している国を目指すなら教育は重要。そのためにはまず優秀な奴を育てる必要がある」
「俺は育成に一票」
「ええ~いつか腐敗するものだよ。僕はあんまり乗る気はしないな~。反対に一票」
「では賛成の人~手あげて。あ、すまん手がないだった。では賛成は火球を出して。反対は水球を出して。ええっと賛成十人、反対七人で育成と言う事でよろ」
「「「「「「「うい~す」」」」」」」」
「じゃ次、どこの国にする?」
「どこでもいい」
「俺も」
「僕も」
「どこでもいいはないだろ。こういう時はロシアンルーレットで決める」
「「「「「「「「?」」」」」」」」」
「お前ら首を傾げてどうした?」
「どうやってそれで決めるんだ?」
「どうやってかは、まず適当に四人選ぶそしてそいつらに東西南北をを体に書く。そしたらシリンダーが四つのリボルバーを用意して引き金を北と書いてある奴に向けて引いていき弾が出た方位で決める。これでどうだ?」
「「「「「「「「実践しながら説明するんじゃあねーよ!」」」」」」」」
「というわけでもう結果が出たな。良し東の国に決定」
「と言うかこれはもうやること決定しているのか?」
「流れに乗っているから決定だろ」
「東と言ってもたくさんあるぞ」
「じゃあ一番でっかい国でよろ」
「その一番でかい国はアルマイト帝国か。この地図でいうと結構いい立地してるな適当に決めたにしては」
「でかい国だからそれだけ力を持っていないとおかしいだろ」
「でだどこの貴族の子供に乗り移るかだが、どうする?」
「でかい貴族三つ、小中貴族が残りでいいんじゃないか?」
「いやそこはでかい貴族五つだろう」
「それだとだめだ。でかい貴族五つだと派閥違いになる。いきなり違う派閥と仲良くしたらおかしいだろ」
「じゃあ三つで」
「「「「「「「「おけ」」」」」」」」」
「でかい貴族って言ってもどこの貴族にする?」
「国防を考えれば辺境や国境沿いだろ」
「「「「「「「「異議なし」」」」」」」」
「二の前を踏まないためにも国防は、特に情報系には力を入れたい」
「俺もそうだと思う」
「では辺境と国境沿い、あと俺たちの政策をより早く通すために国政に携わる大貴族でいいな?」
「まあそんなとこだろ」
「後はこれから調べてからだな」
「ではだれが大貴族になるかだロシアンルーレットで、ぐっはぁ!!」
「ロシアンルーレットはもう飽きたUNOしようぜ・・・ぐっはぁ!」
「いやここは将棋で勝ち抜きだ」
「おめ~ら分かってねーなここはチェスだろチェス!」
「てめーあぁ!! UNOだろUNO」
「ちげーよ!・・・・・・」
俺たちレイスの遊びは永遠の時間の中で行われる。時には悪魔になり時には英雄になり時には子供になり永久の時間の中で今日も遊んですごして逝く。それが彼ら『死神の遊び人』
今日も今日とてこの異世界のどこかでレイスたちは遊んでいるだろう。
お読みいただきありがとうございます。