潜入
そして箒に乗り 本当に飛ぶのかしら?
(空を飛んでる イメージするのよ)
あ そうか 聞こえてたのね
(それもね・・・)
私は目を閉じて 空を飛ぶイメージをした
するとその瞬間 私の体はフワリと宙に浮いて
徐々に空へと 舞い上がったのでした
空へと上がった私は 城を目指して飛んでいた
箒に乗って直ぐは 安定も悪くて
今にも落ちるんぢゃないかと 不安だったけど
少しすると それにも慣れて
座り心地も 頬を伝う風もとても気持ち良く
特に空から見下ろす景色等は 絶景だった
私が酔いしれてると 精霊が話しかけてきた
(向こうに行って どうする気なの?)
勿論あの人の仇討ちよ!私は迷わず言った
(仇討ちね でもそれって 人殺しよね?)
その言葉に私はドキッとした
そ そうね そうかもしれないわ・・・
(王子様は貴女を助ける為に 自ら薬を飲んで
命を絶ったのよ?)
私は その言葉に何も言えず 黙っていた
(今から貴女がしようとしてる事を 王子様が
知ったら 果たしてどう思うかしら?)
そうね 私はこのまま村に帰って 任務が成功
した事を 村の皆に伝えるべきかもしれない
(それを 王子様も望んでるんじゃない?)
そうかもしれない そうかもしれない けど
私は やっぱり許せない・・・
(もしもこれで 貴女が命を落とすような事が
あれば 王子様が悲しむわよ?)
その時は あの世で王子様に 謝るわ
(もう何を言ってもダメみたいね)
そう言う事よ!
そして暫くすると 城が見えてきた
城は高い壁に四方を囲まれ その壁の四隅には
塔が聳え立ち 塔の一番上部分に 矢倉があり
そこから城の周辺を 見張っている様だった
(そろそろ降りた方がいいんじゃない?)
どうして? このまま城に乗り込むわよ
(ちょっ 待ちなさい 見つかるわよ)
待てと言われて 待つ人は居ないわよ〜
(その待てと この待ては違うから!)
私は構わず どんどん城に近付いた
(ヤバイって 絶対に 気付かれるって!)
見張りが こちらを振り向こうとした瞬間
鳥に変幻! 私は心で唱える様に呟いた
すると見張りは 鳥に化けた私達を見て
大きく欠伸をすると 椅子に腰掛けた
鳥に化けた私は そのまま城に降り立った
(そうなら そうと言いなさいよ)
ゴメン ゴメン でも 上手くいったでしょ?
(全く 寿命が縮んだわよ)
精霊にも 寿命あるんだ・・・
(例えよ!例え!)
あっ 聞こえちゃった ⁈
(そんな事より さっさと 捜すわよ)
そうね 一体誰なのかしらね?
(実権を握るのが目的なら 側近じゃない?)
側近か・・・やっぱりそうよね
(城に入るなら猫の方がいいんじゃない?)
そうね 私は鳥から猫に変幻して 城の中へと
入ったのでした




