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高校教師  作者:
7/10

第6話.優しく、意地悪な先生

 メモ用紙には何か文字が書かれていた。

「!!!!!!」

先生の番号とメアドだ!

私は思わず叫びそうになった。

すると先生が分かっていたかのように、

永坂

「叫ぶなよ!」

と、私を制した。

「うん…。」

私は慌てて手で口をおさえた。周りにはまだ先生が大勢いる。

 私は信じられなかった。先生は予め、番号とメアドを書いていたのだ。

そのくせ教えてくれないような素振りを見せてじらしやがってぇ!!

しかもこんな演出まで!!

 先生はちょっと楽しんでる感じがした。

私、からかわれてるのかなぁ?

 どっちにせよ、番号とメアドをGETしたのだからよしとしよう!

先生に負担をかけないように、

「返事はいらないよ☆」

と言った。

そう言うことで、私の気持ちも少し楽になった。

だって、メールを送って返事がなかったらヘコんだりしてしまうから、はじめから返事がないと分かっていた方がよいと思ったのだ。

私の性格上、期待しすぎて返信がなかった場合、ぺしゃんこに潰れてしまう危険性がかなり高い。

一言で言えば、ただの弱虫。けれど、メアドを交換出来ただけで、十分幸せだった。


 この日先生は、玄関まで私を見送ってくれた。

職員室から玄関までの道のりは、とっても幸せだった。そう、まるで恋人にでもなった気分だ。

このままずっと廊下が続けばいいのに…。


先生は優しい。けれども意地悪だ。

そんな先生の性格がよく表れた出来事だった。


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