第1話.失恋と結婚
先生の名前は永坂久也(仮名)。当時25歳だった。
永坂先生の存在を知ってから全校集会などでは必ず、先生の姿を探すようになった。
もちろんこの時はまだ、ただ気になる存在というだけで、恋なんて気持ちはなかった。多分ね…
この時もう、2年も終わろうとしていた。
3年かぁ…。あっという間の高校生活だった気がする。
私は中学の時ずっと好きな先生がいた。(別に先生好きってワケじゃない…ι)
吹奏楽部に入っていた私は、顧問の先生を好きになってしまったのだ。
高校に入ってからもその気持ちは変わらず、とうとう2年の時告白した。
先生は当時彼女はいないと言っていた。
クラブ一筋で、彼女いそうにもなかったので、誰もが疑いを持たなかった。
けれど、先生は嘘をついていたのだ。
大学の頃からずっと付き合っている彼女がいると、私に教えてくれた。
正直、ショックだった。
しばらくして、友人からもっとショッキングな知らせがきた。
先生が、結婚すると。
急なことで、私はどうしたらいいか分からなくなってしまった。
私はひたすら、泣き続けるしかなかった。
しばらくして、OGで先生に結婚おめでとうと言いに行くことになった。
私は行くか迷ったが、今行かなきゃ先生に会いにくくなると思い、頑張って行くことにした。
そして先生の目を見て、
「おめでとう」と言うことが出来た瞬間、何かがふっきれた。
そんな時、永坂先生に出会ったのだ。