………………
夏の夜、ホラーがよく似合いますね!
サイレンの音がした。
何台も何台も。
「うるさいな。せっかく寝ていたのに……」
ゆっくり寝ていたのに、起こされて気分が悪い。
どうやら、住んでいるアパートのどこかの部屋で、殺人事件が起きたらしい。
夜中だというのに、警察が事情を聞きに、自分の部屋までやってきた。
居留守を使おうと思ったのに、チャイムの他に、ドアをがんがん叩かれたので仕方なくでた。
下の階の住人がうるさいやつで、騒音だなんだと騒ぎだすから、夜中にこんな音をたてられるのは後々面倒だ。
「……ごめんください」
「何の用ですか?」
「……失礼します」
「ちょっと、勝手に困ります」
警察はズカズカと部屋の中に入ると、何枚も写真を撮って、頭を下げて出ていった。
断りもなく、勝手に部屋の写真を撮っていくなんて、一体どういう教育を受けているんだ。
管轄の警察に、クレームをいれてやる!
……
ぷるるるる。
ぷるるるる。
ぷるるるる……。
ガチャ。
「はい、こちら、○×警察署です。」
「………………」
「どうされましたか?事件ですか?事故ですか?」
「………………」
「お話できますか?」
「………………」
ガチャ。
向こうから、勝手に電話が切れた。
つーつーつー。
受話器をもとに戻す。
「また無言電話ですか?」
「ああ。事件だと困るし、いたずらだといいんだが……」
「丁度その件でメール来ましたよ。発信元がわかったそうです。あれ、ここの住所って……」
「何かわかったのか?」
「……ええ。ここの住所は、夜に殺人事件があって、鑑識の準備が整うまで閉鎖されている部屋のはずです……。性別や顔、身長が判らないくらい、ズタズタになった遺体で、とにかく部屋が血みどろで匂いが凄いそうです。入り口に警官は立っていますが、中に人はいないから、電話がかかってくるはずがないそうです……」
ぷるるるる。
ぷるるるる。
ぷるるるる……。
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