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⑧ 自己紹介-2


「まず初めに、このクラスにはもう一人留年してもう一回一年をすることになっている、セツ・フィアートというものもいる」


フィアート?どこかで聞いたような。

ルナは記憶を探るが昔なのかあまり思い出せない。


「次に、右側から一人ずつ自己紹介をしてくれ」


アレクはツバサの方を向く。

心得たとばかりにツバサは椅子から立ち上がる。


「ツバサ・シエルです。異世界人で、この世界に来たのはつい最近なので、いろいろ教えてくれると嬉しいです」


ツバサは着席をする。


この世界の空間は不安定らしく、理由としては、今は禁術である、異世界人の召喚が次元を歪めてしまっているらしく、所々で異世界のものが生物も物も転がっている。もちろん、こちら側からも神隠しのように居なくなる人もいる。

ルナはツバサが珍しいなと直感で思った理由がわかり、つっかえが消える感覚がした。


次に真っ白な瞳も髪も肌も何もかも銀色の少年が立ち上がる。


「リヒト・オルフェウス、以上」

「おい、リヒト」

「なんだ、ツバサ。私は必要ないと思ったからしていないだけだ」

「必要はあるだろう。少なくとも3年は同じ授業を受けて暮らすんだから」

「私自身は必要ない」


研ぎ澄まされたナイフのような自己紹介にツバサは愛想良くしろとばかりに小声で突っかかる。


「もういい、ツバサ。リヒト、君はもう少し喋れ。いざというとき、連携できるものもできない」


ツバサとリヒトの攻防にアレクが割って入る。


「自己紹介一つで分かり合えるとは到底思えないが。アレク」

「先生を付けろ。君は今は生徒だ。

そこに関しては君がよく知っているはずだ、言っておかないと面倒事になる」


リヒトは更に不機嫌な声で、アレクを呼び捨てにする。反して、冷静なアレクは淡々と指摘をする。

アレクの黄金の瞳とリヒトの白銀の瞳が噛み合う。

はらはらとした気持ちでクラス中が見守る中、折れたのはリヒトだ。


「ツバサとは友人だ、以上」


リヒトはもう言うことはないとばかりに勢いよく着席する。


ツバサと初めて会った時に近くにリヒトはいなかったということは、ツバサもリヒトを待っていたのだろうか。

ルナは頭の中で推理をする。

その後方の羊の角が生えた少年が立ち上がる。


「パトリック・ベル。見た目通り、魔族だ。よろしく」


次に立ったのは青い長細い角が額から生えた少女。その後ろの赤い同じものが生えた少女がいる。

姉妹かな?


「シュナ・オウランです。私も魔族です。種類はオーガです」


シュナが座ると赤い少女が椅子が壊れそうなくらい勢いよく立ち上がる。


「はーい!わたし、シュカ・オウラン。シュナとは双子なんだよー!ちなみに、リックくんとは幼馴染!」

「バラすな!バカシュカ!!」


パトリックがシュカに突っ込む。

シュカはあ、っと失言をしてしまったことに気づき、テヘヘと茶目っ気を出した後、座った。

座るのね。そして、先生は突っ込まないのね。

と言うか、このクラス関連者多すぎないかしら?

ルナも人のことは言えないのだが、気づかない。


次に立ったのはラヴィだ。


「ラヴィ・オリヴィエです。えっと、種族は言えないのですが、よ、よろしくおねがいしましゅ」


緊張して呂律が回らず、最後盛大に噛んでしまったラヴィは、恥ずかしいものを公開処刑をされ、項垂れながら着席した。


いよいよ、アストの番が回ってきた。


「ボクはアスト。諸事情で姓は伏せる」


拒絶の意を表すように、すぐに席についた。

ルナ以外は唖然とした。


「兄さん」


ルナは呆れたように席を立つ。


「ルナです。私も兄さん・・・アストと同じように姓を伏せますが、よろしくお願いします」


にっこりと人を惹きつけるような笑顔で挨拶をしたが、わかる人にはわかる。

彼女の目は距離を空けていることが。

小話 心の中では

ルナ「全く、兄さんのせいで変な印象を与えてしまったじゃない」

アスト「ルナに全部丸投げしとこ、ルナならなんとかするだろ」

クラスメイト一同「先生、今こそ言って。誰でもいいから、この空気をなんとかして」

先生ズ「カティア(呆れ)」

地獄絵図が完成。


予告

次回の更新から基本21時30分にさせていただきます。

理由はもっとたくさんの人にこの作品を見てほしいからです。

ご理解いただけますようお願いします。m(._.)m


少しでも面白いと思っていただけたら、ブックマーク、評価などをして待っていただけると、とても嬉しいです。

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