虚無人間。01
人々は社会人を通して虚無に移る。続くうつ病の人間たちを描く人間コメディー!!
ゴミ箱と鳥かごに閉じ込められた君は、仕事の渦と虚無に沈められた。
君は、普通の社会人であった。普通に生きていたい。そう思っていた。そう思っていたのに。
「世の中普通じゃ生きていけねえからなあ。」
昔、君は、ヤクザに絡まれ、そう言い放った。ただ息をしていたいだけなのに、普通じゃ駄目だって。今じゃもう駄目なのかもなあ。
もう無理だって。もう無理だって。
涙が零れそうになる。今日も言われた。
「お前は駄目な人間だ。」
行きたくもない場所に行かされて。霊に取り付かれるように。虚無だ。
あの時ニュースでは報じられていた。
「詐欺の疑いか。」という見出しが躍っている。
特殊詐欺は絶えず行われている。ある男の知らない世界で、罪は続く。
「次のニュースです。あるマンションの近くで殺人事件が起きました。容疑者はーーーーーーー」
君は深いため息をつく。可哀想に。
そのため息は、社会に対してか。人か。
狭い廊下、ゴミでいつの間にかいっぱいになっていたんだね。
ある男は、スーツを着て、だるそうに、スマートフォンを見ながら、ネクタイをつける。
そして、スマートフォンで、また君は情報の渦へさらされていく。
スーツは窮屈そうだね。今日も人生を無駄にして歩いた。そんなに仕事が嫌いなの?
いや、嫌いなわけじゃない。じゃあ好きなの?好きではない。じゃあ何なの?
好きでも嫌いでもないかな。
好きでも嫌いでもないものが増えた。恋人も仕事も食べ物も全ても。
じゃあそれって好きなものがないってこと!つまらなさそう・・・・
って恋人は窮屈そうにしていたね。あの恋人はもう誰かに奪われて結婚したよ。可哀想に。
じゃあ君は、すべてのものを社会に奪われたってことになるね。可哀想に。
さて君は、バスに乗った。また深いため息をつく。もう泣いてもいいんだけど、君は泣かない。なぜだろう。
バスのクーデターが発生した。
「おい、ふざけるな!」
ある男はナイフを振りかざして、ある青年を殺した。
でも君は、その男をずっと睨みつけていたね。君は、別に憎いわけではないのに、あるいは血を見たいサイコパスではないのに。
バスから降りて駅に向かい、歩いていく。ずっと君は、スマートフォンを見ていた。
もう精神が限界な状態な時、人はぼうと見られるものを欲しがる。虚無を欲しがる。なぜだろう。
そしていつも通り会社につく。
そしていつも通り人生を仕事で無駄となす。何の意味もない。ただのゴミみたいな人生だ。
もう無理だって。
きみはずっとそれを心の中で語り続けていた。
虚無は心の病気。
初めての鬱作品です。でも感情書くのが思いっきり下手なので、どうか温かい目で見てください。