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ピンクの絨毯
過去ー現在までつづく変色した赤茶色の足跡は
現在ー未来には存在しない、
汚れのないピンクの絨毯がただひいてあるだけ。
恋ってとっても難しい
愛ってとっても複雑だ
真っ白な雪が、春の温かさに蒸発してしまうように無くなり
春の大地に顔を出した蕗のとうのように現れる
風に散ったピンク色の絨毯が次の日には茶色へと変わるように色褪せる
肌に触れる風が熱を帯び、衣替えをするようにワクワクする
〇〇の秋を待つばかりに忘れられた8月のように何かに寂しさを覚える
青い波に消えていく夏を1人海辺で見守る少女のように、何かに愛おしさを覚える
恋は、愛は時のように流れていき、その中でも季節の移り変わりのように日常のどこかにそれとなく存在している
見えなくても、感じる
私は彼の瞳をじっとみる
私は彼の瞳に映る自分をみる
そして改めて気づくのだ、
彼の瞳に映る自分が好きだと
堂々としていて、幸せそうに微笑む自分が
好きだと
そして、私の瞳の中で微笑む彼のすべてを
愛しているのだと
その瞬間、また時は進み始める