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076 高月レイコ⑭

 九条(くじょう)家の裏仕事を(にな)う実働部隊は『一番隊』から『五番隊』まであり、どのような任務でもこなす筆頭の『一番隊』、情報収集に特化した『二番隊』、暗殺任務専門の『三番隊』、護衛部隊である『四番隊』と『五番隊』となっている。

 『四番隊』は九条ヨシヒサ、つまり御前(ごぜん)様の護衛であり、『五番隊』が私の護衛を担当している。

 で、今回の召喚の魔女による襲撃事件で『五番隊』の力不足が露呈した。友人たちの力を借りて何とか撃退できたものの、『五番隊』が護衛任務に失敗したことは明らかなのよね。

 まぁ私としては相手が大鬼(オーガ)という時点で無理なのは予想していたのだけど…。おそらくあの事態に対処できたのは『一番隊』か『三番隊』くらいのものだと思う。

 なので、今回の山小屋周辺での不手際(ふてぎわ)を責めたりはしないつもりだ。でも召喚の魔女の身柄を(いま)だに確保できていないのが問題なのよね。


 余談だけど、九条家には魔女部隊も存在する。『魔女部隊第一班ウィッチーズ・ファースト』『魔女部隊第二班ウィッチーズ・セカンド』『魔女部隊第三班ウィッチーズ・サード』という部隊名らしい。

 あ、『らしい』というのは、統括者が伯父(おじ)の妻、つまり私から見れば伯母(おば)なので、詳しいことが分からないせいだ。九条ヨシヒサの妻(私の祖母)が亡くなってからはこの伯母(おば)が部隊統括を引き継いだらしい。ちなみに、この伯母(おば)は私を再三暗殺しようとした従兄(いとこ)の母親でもあり、溺愛する息子同様、私に対して敵意を向けてきているのよね。

 なお、相田家の別荘で襲ってきた水の魔女はフリーの暗殺者であり、九条家の魔女部隊とは無関係であることが分かっている。今回の召喚の魔女は分からないけど…。


 『一番隊』の隊長であり、全部隊の総隊長でもある百地(ももち)さんへ『五番隊』を通じて連絡し、全部隊の総力を挙げて事件を解決するように命令を(くだ)した私だった。おそらく『二番隊』が動きさえすれば、事件の黒幕も見えてくるだろう。

 もしも九条家の魔女部隊の一員が襲撃者だったらどうしてくれようかしら?私だけでなく友人たちの身を危険に(さら)した罪は重い…。


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