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異能世界観

ラブコメできない白野さんと、恋人になるだけのお話。

作者:留龍隆
 黒髪ロングの美少女に体育館裏へ呼び出されて「好きです!」というベッタベタな告白を受けた俺は、しかしその直後に「ごめんなさい、でも恋人とかは無理です!」とお断りを食らう。
 その間、わずか三秒。神速の失恋であった……いやいやおいおい、これはどういうことだよ!?
 気になってたずねてみると、どうやら「尊すぎて近づけない」だそうで。近づいたり触ったりするだけで気が動転、最悪の場合失神に至るそうな。ははぁ、それはたしかに世間一般で言う恋人の距離感は難しそうですね……。
 一旦そう理解したものの、彼女とちょくちょく接触するうち俺は『近づけなくても恋人になりたい』と考えるようになる。……キスどころか手だって繋げない? 二歩半以内には近づけない? いいよべつに、構わない!
 だって俺、この子のことが好きだから!
 ――これは二人が恋人になるだけで、ラブコメ展開はぜんぜんできないお話。
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