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5 なろう小説とTS小説

少年少女文庫によって【ライトノベル】と化したTS小説は、二次創作によってチートをメインに据えられたことによりオプションとなってしまいました。


それからどうなったのか?


小説家になろうでは、実に2000近くものTS小説を読むことができます。ノクターンもいれたら3000はいくんじゃないかな。少年少女文庫が2000作品しかないことを考えると、いまだかつてないTS小説の時代です。


さて、このなろう小説についてですが、言うまでもないことですがハイファンタジーが多く、チート能力を駆使した小説がよく読まれています。


したがって、なろう小説におけるTS小説は、ファンタジーな世界観でのTSが多く、しかもチートつきというのが一般的になります。


そう考えると、やはりゼロの使い魔の二次創作に近いイメージになってしまいますね。いままでテンプレートとして参照していたのがゼロの使い魔のフーケまでの流れだとすれば、転生して、襲われている誰かを助けたりして、街いって、ギルドいって、無双するみたいななろうテンプレをを参照にしている小説が多いでしょう。


TS小説でもっともポイントをとっているのは「わしかわいい」の台詞で有名な『賢者の弟子を名乗る賢者』ですが、基本的にはチートで、なろうテンプレの世界で無双するという流れになります。


この『賢者の弟子を名乗る賢者』については、愛され属性はあるものの、性転換要素についてはかなり薄めです。したがって、冒頭で述べたように『重さ』がないので、フェチズムがない人にとっても読みやすいと思います。いわば、ライトなんですね。


しかし、このライトな属性は性転換要素としてみれば薄味ということですから、場合によっては『女の子になる必要ないじゃん』『ファッションTS』とか言われたりするわけです。


まあ確かに、元はといえば、TSすることの必然はなく、もともとは無双したいからチートをつけるというときにいっしょにくっつけちゃえっていうぐらいの要素しかないわけですから、ファッションといえばファッションなのでしょう。


TS小説の難しいところは、TS要素を重くしすぎるとライトさに欠けるため読まれず、TS要素を軽くしすぎるとTSさせる意味がないと言われてしまうところです。


わたしとしては、TS要素はファッションでもよいのではないかと思います。もともとフェチズムの塊であったTS属性をファンタジーエンとして昇華したのがTS小説です。


なろう小説が広く大衆の求めるものを追い求めているのであれば、TS小説もまたそれに迎合すべきでしょう。


つまり、なろう小説で読まれるためには、薄めのTSである必要があります。


しかし、一口に薄めのTSといってもいろいろあるわけで、それを単純化すれば『ストーリー』さえしっかりしていれば、あとは別に異世界ファンタジーでも現代風でもよいのかなと思います。


例えば、なろう小説の中には現代ないし現代風のTS小説も多数息づいています。


まる太さんの『すのーでいず』本知そらさんの『あいそまたーんっ』などは、少年少女文庫に近しい雰囲気を持つ由緒正しい、いわば王道TS小説です。


また、TS亜種小説として捉えることもできる『あべこべ』小説群はその多くはファンタジー世界ではなく現代風の世界観であることが多いです。


これらもまたなろう小説として存在している以上、ライトなTS、薄味のTSというのも相当な許容をもっているのではないかと思います。


図式化すると


少年少女文庫→なろう王道TS小説

二次創作→なろうファンタジーTS小説


みたいな流れなのかもしれない。


わたしが言いたいのは、どちらもTS小説には違いなく、貴賎はないということです。

人それぞれの好みはあるでしょうが、みんな各々が好きなTS小説を読んでください。


わたしはTS小説が大好きです。


かくしてTS小説の歴史は続いていく……。

ちなみに、ライト層ではないTSがどうなったかというと、ノクターンに行ったわけでもないみたいで、どこにいったんでしょうという感じです。まだ個人のホームページになるのかな。

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