第四話
連邦海軍は30ノットで空母を中心に輪形陣を組み、艦隊は現在13時間程進んでいた。
連邦海軍は既に5回以上エジブタ皇国海軍のパトロール部隊や工作漁船と遭遇したが、連邦海軍は工作漁船と気づかず漁船を全て無視し、全てのエジブタ皇国海軍艦艇を撃沈した。
そのため、エジブタ皇国が気づいた時には既に遅かった。
艦隊は作戦地点に到着し、強襲揚陸艦から海兵隊のAH-1Z二機が威力偵察の為に離陸した。
「こちら、オメガ1、オメガ2目標まであと、10kmだ。無線封鎖を解除、攻撃準備をしろ。オーバー」
「オメガ2、了解した。攻撃準備をする。オーバー」
オメガ1のパイロットとガンナーは機体の遥か上空にドラゴンの集団を視認したが、この世界では、普通に空を飛んでいるらしいが軍用にしか使われないらしい。
「オメガ2、上空にドラゴンの集団を確認した。注意せよ」
と、僚機に通信を送った後艦隊にも情報を送った。
洋上迷彩を施されたAH-1Z二機は海面すれすれを高速で飛行していた。
そのまま、20分ほど真っ直ぐ飛ぶと軍港が見えてきた。木製のクレーンや軍港の奥に中世ヨーロッパの用な街並みと木造武装船が停泊していた。
「よーし、オメガ2、今年の初仕事だ。指令部から攻撃の許可をもらった。攻撃を開始する。状況開始!」
オメガ1とオメガ2は急上昇しガンナーが写真を撮った。ガンナーは躊躇なく、武装船に対して20mm機関砲弾を機首の機関砲から発射し、直撃した武装船のマストが倒れ、隣に停泊していた帆船の甲板に倒れ、ヘリを珍しそうに眺めながら作業をしていた作業員を踏み潰し、甲板は血まみれになりたおれたマストの重みと衝撃で沈んでいった。
オメガ2はヘルファイアをレンガ倉庫にロックオンし、スタブウィングからヘルファイアを放つとレンガ倉庫に命中し、内部に貫通した。ヘルファイアは内部で炸裂し、大量の貯蔵されていた砲弾に誘爆し、派手なキノコ雲が上がったが、まだ1割も破壊されていなかった。
「オメガ1、ドラゴンを確認した。オメガ2、そろそろ燃料がヤバい。帰還するぞ。状況終了だ」
海兵隊の攻撃ヘリによる威力偵察は終了し、AH-1Zは揚陸艦に着陸し、二機のパイロットとガンナー四人は燃料の補給が完了するまで娯楽室で待機することになった。
◇
15分前にオメガ隊が確認したドラゴンの集団はエジブタ皇国の工作漁船からの魔信機による通報で、日本連邦の艦隊の居場所を突き止め、世界初の竜による対艦攻撃を仕掛けたようとしていたのだ。
こんごう型イージス艦きりしまのCIC内は騒然になっていた。
「spy-1レーダーに感!対空目標15機が出現!本艦隊に接近中!」
電測員が叫んだ。
「対空戦闘よーい!攻撃は半自動モードで行う。こちらに迫っている航空部隊の戦闘継続能力の喪失と航空部隊を全滅させることを目的として迎撃せよ」
副長が叫び、砲雷長が直ぐに半自動モードの攻撃開始のボタンを押し、航空部隊に対しての攻撃が行われた。
艦首にある127mm速射砲の後ろにあるVLSからSM-2MR対空ミサイルが15発発射され、対空目標に着弾するまでの僅か10秒で、戦闘が終了した。
直ぐに救難隊員を乗せたSH-60Kが空母から発艦し、生存者の救出に向かったが、救助できたのは、衰弱しきったヨーロッパ系男性とヨーロッパ系女性四人だけだったが、女性の状態はひどく足が2本なく、既に意識はなかった。連邦海軍の救難隊員は必死に応急措置をし、看護したが助からずヘリ機内で出血多量で死亡した。最終的に救出出来たのは三人だけだった