第十話
首都上空の制空権を確保した連邦軍は皇居の制圧の為に二個小隊を投入した。
皇居の中庭にヘリからラペリング降下した60人の連合軍兵士は89式小銃Ⅲ型を構えながら前進を開始した。
皇居内は不気味なほどに静まりかえっていた。急に中庭に繋がっている扉が開いた。中から大量の剣で武装した近衛兵が出てきた。
「安全装置解除!各自射撃開始!撃て!」
低空でホバリングしながら待機していたUH-60JAのキャリバーやミニミも射撃を開始した。
近衛兵は50口径弾やミニガンから発射された7.62mmNATO弾を受け倒れて行ったが、それでも此方に叫びながら進撃してきた。敵は死体を踏み越えて来た。
「小銃てき弾装填!各自狙いをつけて発砲せよ!」
06式小銃てき弾を取り出し銃口に取り付けた。
小銃てき弾は敵のど真ん中で炸裂した。一斉射で100人以上の屍が出来上がったが、まだ進撃してきた。
ヘリの羽音がもう1つ増えた。上をみるとアパッチがUH-60JAの隣でホバリングしていた。
「こちらアパッチ01!これよりカウント10で中庭を掃討する!待避せよ!」
「全員聞いたな?!下がれ!」
「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0!」
カウントが0になった瞬間上空からAH-64Eの主力戦車の装甲をも貫く30mm多目的機関砲弾が降り注ぎ死体ごと生きていた近衛兵を吹き飛ばした。
「援護に感謝するアパッチ01!小隊前進!」
小隊はなんどか敵兵や武装した召使いと遭遇したが、全員を射殺か捕虜にした。
玉座の間に到着したが、そこには皇帝はいなかった。それどころか、重要人物の全員がいなかった。
「クソ!やられた!こちら小隊より司令部へ!エンペラーを取り逃した!」
「了解した。これより捜索を開始する。帰還せよ」
皇帝の確保に失敗した連邦は捕虜から重大情報を手に入れた。
皇帝は近隣の友好国へと側近と共に亡命したのだ。
連邦は皇帝の居場所を探るため特殊作戦群のコマンドを密かに潜入させた。
突然交戦地域の低空を飛行していたUH-60JAのテールローターが吹き飛んだ。
「こちら、ヒリュー02!テールローターに被弾した!墜落する!墜らk…ザー」
無線が切れたようだ。
「今すぐ現場に車輌部隊を向かわせろ。急げ!」
「りょ、了解しました!」
16式機動戦闘車、BMD-3やヘリ部隊が運んできた軽装甲機動車、高機動車が出撃した。




