7話
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もう彼からの呼び出しが来た。どれどれ…。
「ガボガボゴボ!(助けてアナ!)」
はいー!?どういうことよ!なんでいきなり死にかけてるのよ!やっぱりただのバカじゃない!
はっ、そんなことより助けなきゃ!
ただ、私が直接あちらの世界に干渉する訳には行かないのだ。
なので彼のスキルの中からこの状況を抜け出せるものを提言するのだ。どれどれ…。
名無し 所持スキル
嗅覚Lv2 聴覚Lv2 言語理解 魔力感知 土魔法Lv1
…使えねえ!?
せめて風魔法か水魔法だったら良かったのに。
いや、そうも言ってられない。
土魔法…土、土か。そうだ!
「今すぐ川底の土を口に含んでください。」
「モゴ?(土?)モグモグ。」
「含みましたね。次にその土に魔力をギュッ!と込めてください。魔力の込め方は分かりますか?」
「ゴポゴポ(何となく)モガー!」
「それを川底に向かって思い切り発射して下さい!」
「モガ!(分かった!)ガポー!(おりゃー!)」
チュドーン!ザバッ!ヒュー!
「おー、出れた出れた!助かったよアナ。」
「そ、そうですね。良かったです。」
待ちなさいよ!どんだけ魔力を込めたのよ!?今の一撃だけで地形が変わったわよ!?
「ところでアナ、なんか風がスースーするんだけど、今どんな状況?」
あ、忘れてた。彼は今さっきの反動で、恐らくミミズ史上初の空の旅を旅行中だ。
地面までの残り距離5m 4m 3m 2m 1m
…0m。
着地。
「ブベラッ!?」