→[はい]
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門番のおじさんと、戦ってみることにする。
そういえばこんな選択、前にもやったっけなー。
〝魔王〟って名乗ってた魔族の男の人と、戦うかどうかっていう選択……。
あのときにはやめておいた。
勝てそうになかったからじゃなくて――。戦う理由がなかったからだ。
いまはある。
ほこらに入るには、おじさんを倒さないといけないらしい。
これは戦う理由だよね?
あと、この戦い、負けてもへいきみたいだし。
魔族の男の人と戦おうとしたときには、負けたら、あれ、終わってたよねー。
これは、終わらないよねー。
じゃあ気楽に戦えるよねー。
……ということで。
やるぞーっ!
「お? なんだボウズ? やる気か? はっはっは、元気がよいな。そういうコドモはきらいではないぞ。――よし。では相手をしてやろう。――かかってまいれ!」
ぼくは、おじさんに飛びかかった。
◇
そしてぼくは……。倒された。
「はっはっは! 修行が足りんようだな」
勝ったおじさんは、豪快に笑っている。
ぜんぜん相手にならなかった。
おじさんは、強かった。
ぼくもこのあいだ森でモンスターを倒して、けっこう、いけてると思っていたんだけど。
ぜんぜん、だめだった。いけてなかった。
「わしにさえ勝てんようでは、この奥に行っても、返り討ちにあうだけだ。もっと修行してくるがよかろう」
おじさんはそう言った。
うん。おじさんの言うとおりかも。
「さあ、これを使って、ケガを治すがよい」
なんと! やくそうをもらった!
これ村で買うと、道具屋さんで20G、ロッカの無人販売所でも10Gもするのにー。
「もっと修行を積んだら、また、来るがよい。いつでも、相手をしてやるぞ」
おじさんは、愉快そうに笑った。
ぼくはこのおじさんが好きになった。
いつか倒せるくらいに強くなれるといいなー。
ぼうけんは、それまで、おあずけかな。




