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ぼくは宝箱の中を見てみることに決めた。
こっそり。こっそりね。ちょっとだけ。ちょっとだけー。
宝箱には鍵が掛かっていなかった。
蓋はすぐに開いた。
宝箱の中には……。
ん? 木の棒?
あと、シャツとズボン?
んーと……。
この木の棒と、シャツとズボンが、「伝説の装備」なのかな?
若い頃に冒険していたという村長さんが、その当時、使っていた「すごい装備」っていう話なんだけど……。
これ? すごいのかな?
でもこれ。たとえばこの木の棒。
これって、村の道具屋さんで売ってる「ひのきのぼう」にそっくりだ。
こっちのシャツとズボンは単なる布製で、これも「ぬののふく」にそっくりだ。
うーん……。
ぼくは、ぱたりと、宝箱をしめた。
そっとしておいてあげるべきだと。なんか。思った。
うん。ぼくは見なかった。
なんにも見なかったよ?
次の回は本日中に投稿予定です。




