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→[いいえ]
→[いいえ]
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「カイン! カエルよカエル!」
「カインさん。だめですよ」
「カインさぁん……、おねがいしますぅ……」」
「カイン君ーっ、狩っちゃうよ?」
「カイン……、だめだよー」
「カイン君……、解剖しちゃうよ?」
皆が手を出して、ぼくに迫ってくる。
ぼくにはいま、二つの選択肢があった。
ひとつは「はい」のほう。返すほう。
もうひとつは「いいえ」のほう。返さないほう。
片っぽのほうが、ぜ~ったい、正解な気がしているんだけど……。
でも、もう片方を選んだら、どうなるのかも、気になるよね?
人はなぜ選択肢を選ぶのか。
なぜならそこに選択肢があるからだ。
……なんちて。
→[いいえ]
ぼくは、「いいえ」と答えた。断固として「いいえ」だった。
「はい」が正解なのはわかってる。
だが断る。
「そっかぁ~、じゃあ、仕方がないよねー……?」
リリーが、にっこりと目を細める。
「みんな~、やっちゃおー……!」
リリーの合図で、みんなが、飛びかかってきた。
◇
ぼくはカエルにされて、捕まえられて、カイボーされてしまった。




