表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薪割りスローライフをはじめますか?[はい/いいえ]  作者: 新木伸


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/111

 →「いいえ」

接戦でした。48%対52%で、「いいえ派」が辛くも勝利。

皆さん安定した主夫生活に憧れが……?


 →「いいえ」

 ・

 ・

 ・


 ぼくはリリーに、「いいえ」と言った。


 〝ダンナさん〟っていうのは、よくわかんなかったけど。

 なんか一生ゴハンを作るっていうのは、ちょっと困るなぁ。


 薪割りしなくちゃならないし。


「ちぇー、だめかー」


 リリーは、からっとした顔で笑った。


 それから、ちょっと上目遣いになって、もう一度、ぼくに言ってきた。


「……わたし、お得だよー? ゴハン作ってくれて、コーヒー淹れてくれるだけでいいんだよー? わたしー、発明品で稼ぐからー。一生、食いっぱぐれないよー?」


 薪割りの仕事をしていると、みんなが食べものをくれるよ。

 一生、くいっぱぐれないけど?


 あとリリー。発明家なんだから。

 ゴハン作ってコーヒー淹れるキカイを作ればいいんじゃないかな?


「ちがうのー。人が作ってくれたゴハンが食べたいのー。洗濯する機械と、掃除する機械だったら、ほら、作ってあるでしょ?」


 あるんだ。


「あるよー。だってわたし。天才発明家だもん。そのくらい作れるよー。ほら。床を歩いて掃除しているロボくんが、いたでしょ?」


 ネズミじゃなかったんだ。

 なんか小さいのが走ってたね。


「あれすごいんだよー。メモリは一キロバイトしか積んでないのに、適応知性によるランダムウォーキングで、どんな形の部屋でも、床の上のゴミの集塵率が、なんと99.8パーセントなんだよ」


 うん。わかんないけど。すごいんだね。


「……ということで、ダンナさん。なってよー」


 さっきも言ったよ。答えは「いいえ」だよ。


「ちぇ。諦めるかー……。まあ。もう何年かしたら〝結びの儀〟がくるから。そしたら抽選で、わたしとあたるかもしれないしー。そしたら、ダンナさんになってくれるよね」


 なにそれ? なんとかの儀って、なに?


「カイン君、わたしのこと、好き?」


 うん。好きだけど。


「あはははは。その好きじゃなくてー。フローラがマイケルを好きなみたいに、好きって意味だよー」


 それだと違うかな?

 ……あと、マイケルがフローラを好きなみたいだと、もっと違うかな。


「でしょー。だから、わたしと当たるかもしれないよー。まあ村長さん次第だけど」


 よくわからないよ。


「ね? これからも、たまに遊びにきてくれる? ゴハンつくってくれる?」


 うん。たまになら。

 でもリリーもたまに外に出たほうがいいと思うよ。


 ぼくはリリーにぺこりとお辞儀して、池のなかのおうちをあとにした。

本日はもう一本投稿予定です。20:30までに、なんとか……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新木伸、新連載、同時に3つ展開中!

「四億円当てた勇者ロトと俺は友達になってる」
http://ncode.syosetu.com/n2077da/

「文明崩壊後の世界を女の子をバイクの後ろに乗せて旅している」
http://ncode.syosetu.com/n1942da/
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ