猫です。獣人お兄さんをもふりたいです
こんにちは、猫です。
唐突ですが、獣人お兄さんをもふりたいです。
出落ち?
出落ちって、何ですか?
猫はただ、獣人お兄さんをもふりたいだけです。
モミモミやペロペロじゃダメなのか?
ダメです。猫はもふりたいのです。
猫をもふるのは、飽きたのです。
見てください。あの、頭の上の耳。
高い所にあるから、モミモミもペロペロもできないでしょ?
尻尾だって大きく動くから、モミモミもペロペロもできません。
それに、獣人は耳も尻尾も触らせてくれないんでしょ?
え? 番いだけ?
そんなの、猫には無理じゃないですか。
え? 話している時点で猫じゃない?
猫ですよ、ただの。
物心ついた頃には、ご主人様に飼われていた、ただの飼い猫です。
え? 話す猫を飼っているなんて、物心つく前に攫われた獣人じゃないかって?
そんなはず、あるわけないじゃないですか。猫ですよ。
え? 獣人は子どもの間は動物の姿をしている?
そんな、まさか。
番いでも子どもの頃に攫ったら、事案ですよ。
ああ、ご主人様をもふりたいなあ。