33話
「え…」
「え、じゃねぇえよおお!え、じゃねえだろおよおお!スキルだよ、スキル、スキルを使うんだよ」
「すきる?」
「なろう読んでねえのかよぉ勇者ぁああ!ステータスオープンって叫ぶんだよ、そうすりゃあ自分が持ってる特別な力が何か分かるんだっつーの!つまり、つまりつまりつまり!魔法だ魔法!わかんだろ!勇者ぁああ!!」
「ベラベラと不要なことを」
ザバッ!
真っ二つに切り裂かれたピエロ。
「ガペペペ、、、無念…」
僅かな音と共に二つに別れた人形が地上へと落下していった。
「遊びは終わりだ。不能にして異空間に連れていく」
「ってんなわけねえだろぅううう!馬鹿邪神クソ野郎!」
いつの間にか邪神の背後に回り込み耳元で叫んでいた。
「俺様はプレイヤーを助けるお助けキャラだぜぇえええ!死ぬ、んなことあるわけねえだろっつーの!考えろよダセえローブの馬鹿邪神!お助けキャラが死んじまったらゲームが成り立たねぇだろぉお!馬鹿だぜぇええコイツ!神のクセに!馬鹿!!」
「我を愚弄するな!」
ザパッ!
「おいおいおいおいおいーーー!聞こえねえのかよバカ邪神馬鹿!俺様にはなぁ!いかなる攻撃も無効!そう設定してあるんだよぉおお、オメエの力を使ってな。あいつらの馬鹿な計画に乗ったのはお前だ、お前!碌に考えもしねえでとんでもねぇ馬鹿なことしちまったんだよぉおおお!」
ザパッ!
ザパッ!
ザパッ!
「頭の悪りぃい野郎だぜ!そんなんだからアイツにパワーを吸い取られちまうんだよ!しくじったな邪神!今のオメェなんか抜け殻みたいなもんだぜ!笑っちまうほどの大チョンボだぜ邪神!調子に乗っちまったなぁあ!馬鹿野郎だぁあ!オメエはよぉお!」
いくら切り刻もうともピエロの口は止まらない。瞬時に元通りに修復され、よどみなく言葉が続けられた。
「許せん!終わりだ、死なぬなら誰もおらぬ異次元空間に送ってやる。永遠の時のなかで囀っていろ愚物が!忌々しい勇者も今すぐに切り裂いてくれる!終わりだ!」
動かぬネコ少女に向け間合いを詰めようとした時だった。
メイア ルーア ジ コンパッソ。
カポエイラ式の廻し蹴りが邪神の体を捉えた。




