表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/34

22話

 


 暗闇の中。



 ここはゲームの世界の中ではない。それは分かった。風、湿度、匂い。あの中にはないものがあった。


「夜…か、」


 そして星。空には満天の星があった。


「ようやくだ、ようやく異世界についた…」


 感慨。


「ここが異世界か…」


 想像していた世界。夢想していた世界。ここが異世界なのだ。


 望んできたわけじゃない。いつの間にか来ていた、何故だかわからない。自分には神様も天使様も現れなかった。



「異世界…星、あるんだ」


 輝く星。星は変わらないように見えた。


「もっと見ておけばよかったな…」


 地球の星。その時の自分には興味のないものであった。年に数度だけ、しかも数秒、見上げるだけのものだった。


「ちゃんと見ておけば違いが分かったのにな…」


 抑圧されたデスゲームから解放されたせいかとても美しく思えた。


「綺麗だ」



 暫く空を見上げた後に溜息をつき、地面に目をやる。


「はぁ、、、また、ですか」


 三つの捻じれた死体。


「また死体ですか…」


 もはやそれが人間の死体であるとすぐに気が付くことが出来るものはそう沢山はいないだろう。ミイラのように変色し、ゴボウのように細長くなっている。


 崩壊していくデスゲームの中、悪魔ガエルの目にうっすらと映ったのは雑巾のように体が捻じれていく死刑囚の姿だった。


「これが力の代償ですか」



 バクリ!



 飲み込んだ。


「消化」


 ドクン!


「きた、きました…」



 心臓が一度に大量の血液を体に送る。


「はぁ、、」


 高揚感を感じた。アンデットを飲み込むたびに感じていた感覚。相手のステータスが高くなればなるほど高揚感は大きかった。



 けれど今回は違う。今までは体にも変化を感じていた。筋肉がついたり、骨格が大きくなったり、背が高くなったり。そして格闘技を見た時のような感覚だった。


 今回は酔っぱらった時の心地よさがより強くなった感覚。幸福感が強い。


 ドクン!


「この感覚は…」


 鼓動が高鳴った。さっきまでの自分より一段上の存在に成り上がった感覚。



「この世界、俺様のものだ!」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ