21話
<3・2・1>
ゲーム内に鳴り響く音声。
<ブーーーーーー!!>
時はあっという間に過ぎた。
<ゲームエンド!>
扉は閉じられたまま。今までに誰一人としてこの扉を開いたものはいない。
<ゲームマスターは制限時間内にプレイヤーを全滅させることが出来ませんでした。よって今回のゲームはプレイヤーの勝利となります>
「あ、ああ、、、、ああ、、、」
ゲームは終わった。
佐渡 悠真、茅ケ崎 蓮、砥部 悠翔の3人は体にいくつもの穴が開いたまま倒れている。
先ほどまでとは違う。復活していない。
彼らが不死身であるのはゲーム内においてのみ。そしてゲームは終わった。ゲームが終了した今、彼らを守るものは何もない。
「し、、死にたくない」「嫌だ、、、、」
溢れる感情と涙。生きる事への渇望。いつもの、彼らお得意の、人を見下し馬鹿にした表情はどこにもない。みっともなく崩れた表情。
「・・・」
悪魔ガエルはただ黙ってその様子を見ていた。
その表情は悪魔。
カエルが喋っているという事に気が付くことすらできない。
「邪神様、どうか、どうか・・・」
命乞いは伝染した。揃って正座し、頭を地面に擦り付けひたすらに邪神に請う。生を、生きることを、死にたくないと願う。
<条件未達成により、特殊スキル「黒い樹海」は消滅します>
無機質な声、淡々と事実だけを告げる。辺り一面がだんだんと黒い霧で覆われていく。ありとあらゆる景色が黒に侵食されていく。
「届いていますかね・・・」
偽物の空を見てカエルは呟いた。




