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11話

 



「邪神様、御願いがあります・・・」


 この能力で殺した人間、その死体をゲーム終了後に邪神へと全て捧げる。その見返りとして通常よりも多くの経験値を得る。上手くいくかどうか全く分からない考えだったが、邪神は思ったよりもあっさりとその提案を受け入れた。


 特殊スキル「黒い樹海」


 佐渡 悠真ゆうま、茅ケ崎 れん、砥部 悠翔はるとは異世界に転移した。それは悪魔ガエルが生まれる3か月前の事。


 1か月後、実行した。


 デスゲーム。


「「「特殊スキル「黒い樹海」発動!」」」


 嗤った。



 最初は小さな村だった。何もない、たった18人しか住んでいない村、何もなく、誰も訪れる事が無いような小さな村を選んだ。


 能力を強化する必要があった。自分たちのレベルが上がるほどデスゲーム内の罠、モンスターが強くなる仕組みだったから。


「ハッハッハッ!やったぞ悠真、悠翔!」


「ああ!すげえ力だ!体に力が漲ってくる」


「あいつら超弱ぇーのな!すげーすぐに死んじまったぜ」


「ハッハッハッ!いけるぞ俺ら!」


「俺達が」


「「「世界を支配する!!」」」


 闇夜に馬鹿笑いが響いた。


 戦うすべを持たない村民18人を殺し、捧げ、力を得た。


「次はどうする?もっとでかい街にするか?」


「確かに。予定を早めるか?」


「いや、」


 十分な力を得たと判断してから多くの人間が集まる街へと手を伸ばす。佐渡 悠真ゆうまは暴走しそうな二人に待ったをかけた。


「ここは慎重にいったほうがいい気がする」


 興奮していた二人はその言葉に冷静になる。


「確かにな、俺たちと同じように能力をもってるやつがいるかもしれねえ」


「そうだな、情報収集はしっかりやったほうがいいな」


 一度捕まったという経験が彼らを慎重にさせた。いずれはどんな相手だろうがデスゲームの中で殺すつもりであったが準備が必要なことは理解していた。


 街に潜り込み冒険者としての活動をこなしながら情報を集めるにつれ、この世界で名を上げたものたちの戦闘能力は彼らの予想をはるかに超えたものだった。


 彼らの動きは目にもとまらぬほど早かった。岩を易々と砕いた。魔法は広範囲の敵をあっという間に死滅させた。


 それは計算外だった。



「大丈夫だ」



 3度目の能力発動。


 必要だった。


 慎重に慎重を重ね強者のいない村を襲った。皆殺しにした、その数86人。そして今回が三度目。いままでで一番大きなところを選んだ。それはもはや街。


 力が必要だった。


 いままでよりも強力になった罠、モンスター。そして次々と減っていく参加者。全てが予想通りだった。


 この世界を支配するにはもっと、もっと、人間の命が必要だった。



「腐るほどいる。能力のない屑でもかき集めれりゃあいいんだ。どうせこの世界にも人間は腐るほどいる」



 嗤った。



「餌だこいつ等。俺達の世界にするための餌だ」



 嗤う顔は人間のものではなかった。





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